Web Limited Series Web限定連載

2020年09月17日
  • オンライン教育

テレワークに関する法的問題点
(労働時間管理・セキュリティ)
~新型コロナウイルス感染症の流行に伴う
テレワークの増加を踏まえて~

新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、各企業が積極的にテレワークを導入することとなった。今後もテレワークを実施する企業は増えると思われるが、テレワークの実施にあたり留意すべき法的問題点は少なくない。本稿ではテレワークにおける労働時間管理とサイバーセキュリティについて留意すべき点を取り上げる。

田中浩之・蔦大輔・松本亮孝
森・濱田松本法律事務所 弁護士

田中浩之(弁護士)
2007年弁護士登録、2014年ニューヨーク州弁護士登録。個人情報、知的財産、ITを3本柱とし、同分野での執筆・講演実績も多い。日本経済新聞社による2019年に活躍した企業が選ぶ弁護士ランキングでデータ関連分野で第5位に選出されている。

蔦大輔(弁護士)
2010年弁護士登録(一時登録取消、2020年再登録)。内閣官房内閣サイバーセキュリティセンターの任期付職員として「サイバーセキュリティ関係法令Q&Aハンドブック」等を担当。サイバーセキュリティ、個人情報、IT関係を中心に業務を行っている。

松本亮孝(弁護士)
2017年弁護士登録。個人情報、IT、労働法を中心に業務を行っている。主な著書に、「働き方改革時代の規程集」(労務行政、共著)「働き方改革関連法その他重要改正のポイント(労働事件ハンドブック追補)」(労働開発研究会、共著)等がある。

1 テレワークと労働時間管理

労働者がテレワークを行う場合であっても、使用者は、労働時間規制その他の労働基準法等の規制を免れることはできず、労働者の労働時間を適切に管理・把握しなければならない。具体的には、以下(1)(2)の対応が必要になる。

(1)労働時間の適正な把握

まず「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」等に基づき、労働時間を把握することが必要である。

同ガイドラインにおいて、労働時間の確認は、原則、パソコンの使用時間等の客観的な記録をベースとすべきであり、やむを得ず労働者の自己申告制による場合には、適宜調査・補正等の措置を講ずべきとされている。テレワーク勤務規程等であらかじめ始業・終業時刻の報告方法(勤怠管理ツール・Eメール等)を定めるとともに、報告された時間外に労働が行われたことが推測される場合(時間外のメール等)には補正を行うこと等が必要となる。

またテレワークにおいては、私用で一時的に業務から離れる「中抜け時間」が生じやすく、これをどう処理するかも問題となる。短時間であれば特に問題とする必要はないとも思われるが、育児や介護等で相当時間業務を中断することも想定されるため、あらかじめルールを設定することが望ましい。

具体的には、労働者の申告等を前提に、中抜け時間を、休憩時間又は時間単位の年次有給休暇として取り扱う等の方法が考えられるが、後者の場合には労使協定の締結が必要であることに留意が必要である。

Image by プラナ/PIXTA
(2)事業場外みなし労働時間制

他にも、事業場外みなし労働時間制などの弾力的な労働時間制を利用することも考えられる。事業場外みなし労働時間制とは、労働者が事業場外で業務に従事し、かつ労働時間を算定することが困難な場合に、所定労働時間又は業務遂行に通常必要となる時間を労働したものとみなす制度である(なお、この場合であっても使用者は労働者の健康確保の観点から勤務状況を把握して適正な労働時間管理を行わなければならない)。

この点について、「情報通信技術を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン」によれば、テレワークの場合には、①情報通信機器が使用者の指示により常時通信可能な状態に置くこととされていないこと、②随時使用者の具体的な指示に基づいて業務を行っていないことの要件を満たす必要があるとされている。

具体的には、①労働者が自由にパソコンから離れることが認められている場合や、労働者が携帯電話等による上司の指示に即応すべき義務を課されていない場合(即応しなくても業務指示違反等とならない場合)で、②使用者が業務の目的・期限等の基本的事項を指示するにとどめている場合には、事業場外のみなし労働時間制を利用する余地があるといえる。

2 テレワークとサイバーセキュリティ

テレワークの増加に乗じて、例えば、(1)テレワーク環境の脆弱性(複数のVPN 製品の脆弱性、Web会議サービス等における脆弱性)を起因としたインシデントや、(2)新型コロナウイルス感染症の流行に乗じた攻撃(例えば、当局やWHOを騙るなりすましメール等)が増加している。

テレワークは通勤時間をはじめとする移動時間の節約等の業務効率化に資する一方で、インターネットを利用して業務データを扱うことのリスク、業務用の端末を持ち運ぶリスク、遠隔会議等のテレワーク用のソフトウェアを利用することのリスクを考慮する必要がある。

これらのリスクに対応し、サイバーセキュリティ対策を適切に行いながらテレワークを行うためには、「ルール」「人」「技術」のバランスがとれた対策が必要である。

Image by KazuA/PIXTA
(1)経営者による「ルール」の整備

業務データの社外持ち出し等を制限している事業者も多いと考えられるため、テレワークの実施に当たっては、テレワーク等の実施を前提とした社内規程を整備する必要がある
(例:情報セキュリティポリシーの策定、テレワークで扱う情報のレベルの設定等)。
また、仮にテレワーク等の環境に起因する事故が発生した場合に、事故による損失を最小限にしつつ、サービスの提供を継続するため、連絡体制や対処の手順を整備することも重要である。

この点に関連して会社法は、大会社等における取締役(会)に対し、内部統制システムの構築に関する事項を決定する義務を課しており、ここには、適切なサイバーセキュリティ対策を講じる義務も含まれると言える。

どのような体制を構築すべきかは、各会社において決定されるべきであるが、サイバーセキュリティ体制の構築または運用に欠陥があったことで情報の漏えい等が発生し、会社に損害が生じた場合は、当該体制の構築・運用について取締役が株主代表訴訟等を通じて任務懈怠責任等を問われるおそれがある。

(2)テレワーク勤務を実施する「人」が留意すべき点

サイバー攻撃は、ソフトウェア等の脆弱性を狙うものも多くあるが、人の心の隙をつく攻撃も非常に多い。例えば、テレワークに関係するものとしては、オンライン会議の参加依頼メールを偽装したものも確認されており、注意が必要である 。

テレワーク等を実施する個々人が留意すべき事項については、内閣官房内閣サイバーセキュリティセンターが公開している「テレワーク実施者の方へ~あなたのセキュリティは大丈夫ですか?~」に挙げられている7つの留意点を参照されたい。このほか、Web会議実施時に、機密性の高い情報がカメラの背景に映りこむ事例等が発生しており、この点についても注意が必要である。

(3)「技術」的な対策

テレワークの実施に限ったものではないが、情報のレベル分けに応じたファイルのアクセス制御や暗号化、Webブラウザのフィルタリング、バックアップの保存、VPNの利用といった対策といった対策方法が挙げられる。

3 参考:テレワークと労働時間管理・サイバーセキュリティに関する資料

本稿で取り上げたテーマについて、下記のとおり官公庁・関係機関も数多くガイドライン等を公表しているため、参考にされたい。


まとめ

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組込みソフトウェアを手がけるイーソルでは新卒を毎年採用し、手厚い研修制度で未経験者からプロのエンジニアに育て上げる。2020年はリモート環境下であっても、例年と変わらぬレベルで育成を進めたという。どのような工夫を施し、難局を乗り切ったのか。

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1943年に設立された米国タレント開発協会(ATD、旧ASTD)は、毎年国際大会を行っているが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、急遽リアルカンファレンスを中止しヴァーチャルに変更。 2020年6月1日から5日にかけて開催し、その後3カ月間、アーカイブを公開した。 最終的に5人の基調講演を含む38のライブセッションと148のアーカイブ動画等で構成され、71カ国から4,500人が参加したという。 本稿では、ラーニングの転換に参考になる3つの講演のダイジェストを紹介する。

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2020年09月30日
  • テレワーク

特集│OPINION 1 三菱UFJ リサーチ&コンサルティング With & Postコロナの人材マネジメント 課題と解決に向けて 人事とマネジャーがすべきこととは

2020年6月、三菱UFJ リサーチ&コンサルティングが発表したレポートでは、「コロナ起点の人材マネジメントの課題分類と対応する施策」が整理されている。 マネジャーのマネジメントスタイル転換の方向性と、人材マネジメント課題解決における人事部門の役割や各施策を進めるうえでの注意点とは。執筆者2名に話を聞いた。

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  • テレワーク

特集│OPINION 2 太田 肇氏 人事とマネジメントで目指す Afterコロナ時代の企業と個人の “真のエンゲージメント”

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2020年09月30日
  • テレワーク

特集│OPINION 3 中村和彦氏 手法を入れてパッと解決、とはいかない 今必要なのは、共に“対話”し探究する 職場のマネジメントとマネジャーの意識転換

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2020年09月30日
  • テレワーク

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「働きがい」を目指して長年にわたり取り組みを進めるNEC。 近年は、組織のカルチャー変革を視野に入れたテレワークにも積極的に取り組んでいる。 同社のテレワーク導入による効果とマネジメント力強化策を、今後の方向性を含めて聞いた。

2020年09月30日
  • テレワーク

特集│CASE 2 コニカミノルタジャパン “言わなくてもわかるだろ”からの卒業を テレ・マネジメントの鍵は アサインの“言語化”にあり

情報機器大手のコニカミノルタの国内事業会社であるコニカミノルタジャパンでは、2013年に働き方を見直すためのプロジェクトをスタート、2017年からは全社員を象にテレワークを解禁し、オフィスにしばられないワークスタイルを広めてきた。 さらに2020年、新型コロナウイルス感染症対策のため、在宅勤務を原則とする働き方にスイッチ。 そこで見えてきた新たな課題と傾向、そしてテレ・マネジメントのポイントについて、人事部トップの伊崎公司氏に話を聞いた。

2020年09月30日
  • テレワーク

特集│CASE 3 博報堂 フリーハンドのマネジメントから脱却 ツールを活用して マネジメントの暗黙知を形式知化

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2020年09月30日
  • テレワーク

連載 中原淳教授のGood Teamのつくり方 第13回 リモートチームから学ぶチームの本質

多くの企業でリモートワークが広がるなか、チームワークの難しさが課題となっています。 『リモートチームでうまくいく』(日本実業出版社)の著書でもある倉貫義人さんにリモートワークでGood Team をつくる方法について聞きました。

2020年09月30日
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前例の通用しない世界で 活躍できる基盤を オンライン研修で醸成 〈第1回〉本田技研工業

新型コロナウイルスの感染拡大は、企業内研修の在り方に大きな影響を与えている。 多くの企業が研修の延期や中止、計画の見直しを行うなか、本田技研工業は早期に新入社員研修のオンライン化を決断・実施し、手応えを感じたという。 オンライン化の経緯や工夫、そして効果とは。

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テレワークに関する法的問題点(労働時間管理・セキュリティ)~新型コロナウイルス感染症の流行に伴うテレワークの増加を踏まえて~

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(連載より)第89回:『コロナ後に生き残る会社 食える仕事 稼げる働き方』

コロナウイルスという現時点で終わりが見えない巨大な敵は、世界そして日本の経済にも大きな打撃を与えている。とはいえ、経済活動を止めるわけにもいかず、当面、国策も企業政策も試行錯誤が続いていく。そんな最中、2020年7月3日開催の首相官邸「未来投資会議」において、新たな「成長戦略実行計画案」が示された。

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  • テレワーク

(連載より)第88回:『在宅HACKS! 自分史上最高のアウトプットを可能にする新しい働き方』

政府による緊急事態宣言解除後、気がつけばほぼ毎日出社している。本当は、リモートワークの旗振り役にならなければならないのだが、リアルの面談も少しずつだが復活してきており、致し方ないところだ(と自分をなぐさめている)。通勤電車でも、ビフォーコロナに戻ったとは言わないものの、8割方乗客数が復活している気がする。JR東日本では、電車の混雑状況をリアルタイムで顧客に届けるアプリを開発し、首都圏主要路線での展開を進めている。それにしても実に便利な時代である。

2020年09月09日
  • ビジネス予測

(連載より)第86回:『アフターコロナ』

内閣府の「景気ウオッチャー調査」を以前から足元景気を見る際に参考にしている。コロナショック後、よくメディアでも取り上げられるようになったのだが、小売店やサービス業の店主・店員やタクシードライバー等の方々に、全国地域別に調査をして取りまとめている報告書であり、コメントが生々しく、今が有事であることを実感させられる。

2020年06月23日
  • テレワーク

~経営・人事戦略と自律的な働き方の連動が鍵~今こそ、テレワークのプロを生む変革のとき

プロ人材の活用(プロシェアリング)や新しい働き方を支援する久保田氏は「緊急事態宣言によって半ば強制的にテレワークに踏み切った企業が今後どう変革していくかに注目したい」と話す。個々の社員の多様な要望とマネジメントの意向とをどうすり合わせ、双方の成長につなげるか。ポイントを聞いた。

2020年06月08日
  • ビジネス予測

~マクロ経済から読み解く~“コロナ・ショック”の経済的な影響と、これから国・企業がとるべき施策

新型コロナウイルス感染症拡防止策としての緊急事態宣言は、日本経済に深刻な影響を与えた。まさに“コロナ・ショック”である。日々刻刻と状況は変化し予測も難しいなか、マクロ経済的には、国や企業にどのような政策・施策が求められるのか。エコノミストの永濱利廣氏に話を聞いた。

2020年06月08日
  • キャリア

鍵はオンラインとリアルの「ハイブリッド」。働き方やキャリアの選択肢は広がっていく

感染症拡大で、キャリア観や働き方も転換を迫られている。先行き不透明な状況の中で、私たちはいかに働き、キャリアを築いていけばいいのか。そして、企業はいかに社員をサポートすればいいのか。雇用や人的資源管理を専門とする法政大学大学院政策創造研究科の石山恒貴教授に、Afterコロナ・Withコロナ時代のキャリア観について聞いた。

2020年06月08日
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コロナ禍の今こそ考えたい(後編)テレワーク・マネジメントと情報セキュリティー

テレワーク研究の第一人者である、比嘉邦彦氏へのインタビュー後編。テレワークで課題となりがちなマネジメントのあり方や情報セキュリティーの考え方、またアフターコロナのテレワークの方向性について語っていただいた。

2020年06月08日
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コロナ禍の今こそ考えたい(前編)テレワークの「三方よし」

新型コロナウイルスの影響で、この春に急遽テレワークを導入した企業も少なくない。けれども、本来望ましいテレワークのあり方とはどのようなものなのか。テレワーク研究の第一人者である比嘉邦彦氏に、前後編にわたり解説いただいた。

2020年06月01日
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オンライン研修に関する法的ポイント

新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、在宅勤務等が増加する中、研修についてもオンラインでの実施の増加が見込まれる。オンラインで研修を実施するにあたっては、研修資料の作成及び研修の実施に関して、著作権法、個人情報の保護に関する法律(以下「個人情報保護法」という)に注意するほか、情報セキュリティへの配慮も必要である。下記にポイントを記す。

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  • オンライン教育

オンラインによる人材育成・組織開発の新たな価値創造

2020年4月22日に開催された「JMAMオンラインカンファレンス on Zoom」。セッション1では、「オンラインによる人材育成・組織開発の新たな価値創造」と題して、リモート組織・トオラス代表の田原真人氏に登壇いただいた。本稿では、「人材育成のオンライン化」と「組織開発と集合知マネジメント」に関する田原氏の解説を紹介する。

2020年05月26日
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社内にイノベーションを起こす異文化マネジメント

2020年4月22日、「JMAMオンラインカンファレンス on Zoom」が開催された。ここでは当日のセッション2、ホフステード・インサイツ・ジャパンの宮森千嘉子氏の講演より、イノベーションを起こすチームづくりに欠かせない異文化対応力を磨き、文化の違いを活かすポイントを紹介する。本稿では当日の内容に加え、グローバルなテレワーク環境で信頼関係を築き、維持する具体的な方法についても加筆いただいた。

2020年05月22日
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失敗から学んだテレワークに必要な施策

リモートワークには様々なメリットがある一方で、うまく活用できないとマイナス要因にもなりかねない。デジタルコンサルティング事業を行うプリンシプルでは4年前、「リモート経営」がうまくいかず業績が低迷。その原因分析と、成功に導くために行った改善策を聞いた。

2020年05月22日
  • テレワーク

新連載 “Buzzword” から人材育成の未来を読み解く 危機のいまだからこそ テレワークを再考・深掘りする

デジタル人材、HRテック、ピープルアナリティクス、AR / VR 型トレーニング、AI 人事、エンプロイーエクスペリエンス――。デジタルテクノロジーの隆盛にともない、組織・人事領域でもデジタルにまつわる様々なBuzzword を耳にするようになりました。Buzzwordとは特定の分野で一定期間、話題になるものの、定義や意味が曖昧な用語を指します。「世の中で大きな変化が起こっているな」という感覚を抱いても――これがまさに“バズっている”状況といえますが――、変化に対応するため自社や自分にとってどんな打ち手が必要となるのか、具体的なイメージが描きにくいという人は多いかと思います。そこで本連載ではBuzzword に焦点を当て、用語の意味合いを解説するとともに、コンサルティング事例や先進活用例をもとに、各社の組織開発や人材開発の場面でBuzzwordを生かすヒントを紐解いていきます。

2020年05月22日
  • 健康

気づきのエンタ HEALTH お悩み解決健康法 感染症予防につながる「免疫機能」の高め方

2020年現在、コロナウイルスが猛威をふるっている。多方面で大きな影響が出ており、私たちも、感染症の恐ろしさをあらためて実感させられることになった。いま一度感染症について考えてみたい。感染症とは、細菌やウイルスが体に入って増殖することにより起こる病気である。細菌は細胞をもつ生き物。一方、ウイルスは細胞をもたず、人や動植物の細胞の中に入って増殖していく。冬に感染症が多いのは、細菌やウイルスが、湿度も温度も低いところを好んで発生することが一般的だからだ。また、空気が乾燥していることで、ウイルスの体内への侵入を防ぐ役割をもつ人の粘液や体液の働きが低下する。そのため、人の体の抵抗力や体力が落ちやすくなり、冬は感染症のリスクが増えるのだ。

2020年05月22日
  • テレワーク

議論白熱 第11回 テレワークは“黎明期”を 脱却できるか?

東京五輪・パラリンピックに向けて推奨されてきたテレワークによる在宅勤務は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、想定外のかたちで企業に浸透しつつあります。しかし、なかには拙速ともいえる導入事例も少なくありません。労務管理、マネジメントなど、人事はどう対応すべきでしょうか。

2020年05月22日
  • ビジネス予測

続 書籍に学ぶ ビジネストレンド 第12回 「想定外」と どう向き合うか

新型コロナウイルス感染症の拡大が世の中に暗い影を落としている。欧米において感染者が急拡大しており、日本でも(本稿執筆時点では)まだオーバーシュート、いわゆる急拡大には至っていないものの、感染者数は確実に増加トレンドにある。リーマンショックを超える衝撃とまで形容されるコロナショックはいったい、いつ収束を迎えるのか。気が気でない読者も多いだろう。

2020年05月22日
  • テレワーク

(連載より)第82回:『マネジャーにすべてを背負わせるのは、もうやめよう。最軽量のマネジメント』

2020年5月4日、政府による緊急事態宣言が5月末まで延長されたが、新型コロナウイルス感染者数の推移を慎重に見守りながら、前倒し解除の可能性も出てきた。とはいえ、完全に世の中が元に戻るのではなく、ウィズコロナ時代に突入するのは間違いない。働き方においては、宣言解除後も、リモートワークの引き続きの実施を中心に、「リモート+リアル」のバランスを取りながら、各社取り組んでいくことになるだろう。

2020年05月15日
  • テレワーク

(連載より)第81回:『テレワークの切り札! Office365 Teams 即効活用ガイド』

2020年のゴールデンウイークは、近年誰も経験したことがない「人の大移動をともなわない」不思議な休暇期間となった。歓迎すべき事象ではないが、歴史にこの期間のことは刻まれるだろう。政府による緊急事態宣言も5月末まで延長された。今だからこそできることを模索し、実行していきたいと考えている(読書も1つの手段であることは間違いない)。

2020年05月15日
  • オンライン教育

“答えのない問題”を解ける人材が育つ ミネルバ大学のオンライン&プロジェクト学習

2020年4月22日、学びのオンライン化をオンラインで考えるイベント「JMAMオンラインカンファレンス on Zoom」が開催された。本稿では、当日のセッション3、元ミネルバ大学日本連絡事務所長の山本秀樹氏の講演より、同校における、答えのない問題を解ける人材が育つオンライン授業とプロジェクト学習による教育法を先行事例として紹介する。

2020年05月15日
  • オンライン教育

学びは、決してとめてはいけない! 「オンライン研修」のあり方と成功の鍵

新型コロナウイルスの影響で、多くの企業が研修の延期や中止、計画の見直しを行っている。先が見えない状況が続くなか、企業内研修はどうあるべきか。オンライン化はどう進めていけばよいのか。「人材開発」「組織開発」を専門とする立教大学経営学部中原淳教授からの緊急提言をお届けする。