CASE1 Sansan 創業以来変わらない、大切な価値観 「感謝と感激を大切にする」を組織に根付かせる取り組みと想い 野村 稔氏 Sansan 人事本部 Culture & People部 部長
ミッション・ビジョン・バリューズを「Sansan のカタチ」としてまとめているSansan。
同社で創業以来、文言が変わっていないバリューが「感謝と感激を大切にする」だ。
組織が拡大するなかで感謝と感激のカルチャーをどうやって浸透させてきたのか、話を聞いた。
[取材・文]=村上 敬 [写真]=Sansan提供
創業時から変わらない唯一のバリュー
名刺や企業情報、営業履歴を一元管理するビジネスデータベースをはじめ、様々なSaaSを展開するSansan。2007年にスタートアップとして創業した同社は、今や約2,000人の組織に成長した。
社内で大切にされているのが、ミッション・ビジョン・バリューズ・プレミスから為る理念体系「Sansanのカタチ」(図)である。

「社内で、日々の業務の質を高めるための拠り所としているバリューズは、07年の創業時には5つありました。その後、Sansanのカタチは約15回アップデートしているのですが、現在8つあるバリューズのうち、創業時からの文言がそのまま残っているのが『感謝と感激を大切にする』です」(人事本部Culture&People部部長の野村稔氏)。
ただ、創業19年の歴史のなかで約半年だけバリューズから「感謝と感激を大切にする」が消えた期間がある。14年7月、人事制度を変更するタイミングだった。
「バリューズを評価に組み込むことになったのですが、それが難しかったこと、また、バリューズの数が増え、もう少し整理した方がいいという声もあって外しました。ただ、いざ外してみると違和感がありました。私たちは会社の方針やカルチャーを全社員に共有する『S1会議』を毎週(現在は月2回)開催し、そこでカタチの唱和を行っていますが、『感謝と感激を大切にする』をバリューズから外したら唱和がしっくりこなくなってしまったのです。やはり戻した方がいいと判断して、半年後に復活させました」
会社のステージや環境変化に合わせて、企業理念が変わっていくケースは珍しくない。「感謝と感激を大切にする」は、そうした変化のなかを生き抜いてきた重要な価値観といえるだろう。
理念体系のアップデートに全社員が関わる
感謝と感激がSansanに浸透していることは、営業担当が新規案件を受注したときを見ればわかる。オフィス内にある金属製の大きな銅鑼が鳴らされ、そうするとみんなが拍手をする習慣があるのだ。

