管理職の実態に関するアンケート調査
近年、「管理職になりたくない」という人が増加しているという。果たして本当に、管理職はネガティブな役割なのだろうか。
そこで、現役の管理職約1000名と、部下層にあたる一般社員約1000名にアンケート調査を実施。管理職という仕事への意識や、印象の変化について伺った。今回はその調査結果の一部を紹介する。
調査概要:管理職1072名、部下1116名を対象に2023年4月インターネットによるアンケート調査を実施
ポジティブ管理職は関係性と変革を重視
「今の仕事が面白い」「管理職を続けたい」と感じている管理職を“ポジティブ管理職”と定義。調査の結果、管理職の56.4%が管理職という仕事をポジティブに捉えていることがわかった。意識しているマネジメント行動の1位は、ネガティブ管理職も共通していた一方、ギャップが大きかった項目は「抵抗や障害を乗り越えて、機会を逸することなく、変革や革新を実行している」(差:41.9%)、「日頃から上位者に進んで協力し、必要な時に味方になってくれる関係性を築いている」(差:39.9%)。
また、コロナ禍で変えたマネジメント行動について、ポジティブ管理職がもっとも重視した点として挙げた「問題意識を持って、情報収集を行い、変化の兆しや組織の進むべき方向を的確に捉えている」は、ネガティブ管理職とのギャップがもっとも高い項目であった。このことから、ポジティブ管理職は「人の信頼を獲得し、協力してもらえる関係づくり」「組織の進むべき方向を捉え、そのための革新を考える」ことを意識していることが推測される。