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Learning Design 2021年09月刊

気づきのエンタ ART|日本美術家列伝 室町~江戸時代前期篇 市井の風俗を描き、浮世絵の礎を確立した菱川師宣
人材開発担当者にご紹介したいエンタメ情報です。
仕事の合間の息抜きにぜひ!
菱川師宣は当世風俗を描く江戸の浮世絵の始祖とされる絵師で、その名は代表作『見返り美人図』とともに広く知られている。民間の絵師なので、生年などの履歴にははっきりしないことが多いのだが、他の浮世絵師に比べれば、重要な絵師と認識されていたためか比較的資料が残されている。
江戸を本拠とした絵師のトップバッターは、師宣より20年早く没した狩野探幽になるのだろうが、狩野派は全国で仕事をしているので、新興都市江戸土着の絵師ということになれば、師宣は最初の世代と言ってよい。
プロフィール
跡見学園女子大学教授。
東京大学大学院博士課程中途退学。
渋谷区立松涛美術館学芸員を経て現職。専門は近世を中心とする日本宗教美術史。
著書に『日本の素朴絵』(パイ インターナショナル)、『マンガでわかる「日本絵画」の見かた』(誠文堂新光社)など。