CASE5 DeNA 「組織状況アンケート」「マンスリーアンケート」「360°フィードバック」を活用 HRビジネスパートナーとのデータの連携で “人の力を最大化させる組織”の実現に導く 澤村正樹氏 DeNA ヒューマンリソース本部 人材企画部 テクノロジーグループ
モバイルゲームやMaaS、ヘルスケア事業やAI 開発など幅広い事業を展開するDeNA。
同社では、主だった3つのサーベイを活用した人事の実践に、早くから取り組んできた。
データアナリティクスの活用や現場との連携など、具体的な取り組みを聞いた。
データ活用のきっかけは人の力を最大化させる組織であるため
DeNA では、全社の人材育成や組織開発などを担うヒューマンリソース本部人材企画部にテクノロジーグループを設けた。これはデータアナリティクスやツールの開発を行う専任のグループで、メンバーは事業部経験のあるエンジニアが中心だ。
アナリティクス専任のチームをはじめて設けたのは2017年。ヒューマンリソース本部が「フルスイング」プロジェクトを立ち上げた頃と重なる。社員が熱意をもって、個人の能力とやりがいを高められる環境を実現し、「人の力を最大化させる」ことを目的としている。その一環として、テクノロジーグループの前身となるピープルアナリティクスチームが設立された。
「もともと当社は、商品開発やマーケティング、営業に限らず、あらゆる組織でデータに基づいた事業活動をしています。ですから人事にデータ解析を取り入れるのも、ごく自然な流れでした」(ヒューマンリソース本部人材企画部テクノロジーグループの澤村正樹氏、以下同)
変化を繰り返すDeNA のなかで、ピープルアナリティクスチームも、役割や位置づけを変えながら存続してきた。2019年度現在の役目は、エンジニアリングとデータサイエンスを融合させながら、人材企画をはじめとするステークホルダーに必要な情報を届けることだ(図)。
分析に用いる3つのサーベイ
現在テクノロジーグループが分析対象にしているのは、以下の3つのサーベイだ。