第2回 頑固でもひねくれ者でもいい やるべきことは自分で考えて決める 濱田 祐太郎氏
「吉本に入ったら、ますます先が見えなくなりました」――2018年、ピン芸人のナンバー1を決めるR-1ぐらんぷりで王者に輝いたのは、盲目の漫談家だった。日常の出来事を取り入れたネタと、堂々たる話しぶりで観衆を引き付ける濱田祐太郎氏に、お笑いへの想いを聞いた。
─ 濱田さんは、22歳でNSC(吉本総合芸能学院)に入学されました。なぜ、お笑いの道に進もうと思ったのですか。
濱田 祐太郎氏(以下、敬称略)
小学6年生の時に漫才にはまり、その時から将来は芸人になりたいと漠然と思っていました。本気で芸人になる覚悟ができたのはNSC の願書を出したときですね。子どもの頃からずっと言い続けていたので、親も「そうなんや、やりたいなら一度やってみたら」という感じで、反対されることもありませんでした。
先天性緑内障のため生まれたときから目は見えませんが、それが理由で芸人になることをためらうことはありませんでした。舞台上ではハンデになることはあるかもしれませんが、それを不安に感じることはないですね。舞台に立つよりも、現場や劇場にどうやって行ったらいいのか、というほうが不安です(笑)。