No.11 変化の瞬間まで時間をかけて向き合い続ける 目澤秀憲氏 プロゴルフコーチ|中原 淳氏 立教大学 経営学部 教授
目澤秀憲氏
人は誰しも指導者になる。これは講師やマネジャーに限った話ではない。組織で働く人であれば、一度は人を育て、チームを育む指導的役割を担う機会が訪れる。
本連載では人の成長に寄与し、豊かな成長環境を築くプロ指導者たちに、中原淳教授がインタビュー。第11回はプロゴルフコーチの目澤秀憲さんにお話を伺う。
[取材・文]=井上 佐保子 [写真]=山下裕之
選手の技術指導をするゴルフコーチの仕事
中原
初めに、目澤さんがなさっているゴルフコーチとはどのようなお仕事なのでしょうか。
目澤
シンプルに言うと、ゴルフコーチはゴルファーをコーチングする仕事で、主にスイングなどの技術指導を行います。それに加えて、体の可動域といったフィジカル面や、ゴルフ特有のクラブやボールといった用具、さらにはコース戦略に関するアドバイスも行います。
中原
ゴルフコーチのコーチング対象は主にプロゴルファーですか?
目澤
どちらもあります。ゴルフコーチのなかには、ゴルフスクールや練習場、ゴルフ場などでアマチュアゴルファーを専門に教えているコーチもいれば、プロゴルファーや、アマチュアでもトップクラスの競技志向の強い選手を支えるコーチもいます。私は、どちらかといえば後者の方です。
中原
スイングの指導とは、選手の後ろに立って、スイングを見ながら指導する、といったものですか?
目澤
そうですね。トップレベルの選手のスイングは非常に速く、肉眼だけですべてを捉えるのは難しいので、どちらかというと動画を撮って確認することが多いです。うまくなればなるほど、打った瞬間にどこまでどう飛ぶかは感覚的にわかってくるものなのですが、自分の感覚と実際の動きがズレているとイメージどおりのショットになりません。それを修正するためには、自分の脳内のイメージと実際の動きとのズレを客観的に把握する必要があります。そのために、最近は動画のほか、動作解析や弾道計測器などのテクノロジーも活用しています。キャリーの距離、打ち出しの高さ、スピン量や曲がる角度などを細かく把握し、データと感覚とをすり合わせながら、スイングの調整や試合に向けた準備を進めていきます。
中原
なるほど、自分の打った感覚と実際の動きとのズレを確認し、修正していくのですね。選手には、どんなことを伝えるのですか?

