おわりに,EX,CX,マーケティング 人事を強くする マーケティング思考
一律の階層別教育から選択型研修へ。自律的な学びを促進すべくLMSを導入―こうした「個別」にフォーカスした人事・人材育成施策は、テレワークの拡大やジョブ型への転換などによりいっそう注目されている。小誌でも、自主自律を促す学びについては繰り返し取り上げてきた。
「個別最適」「一人ひとりの体験価値」が潮流となるなかで、HR領域より先にこの流れを受け、取り組みが進んでいる領域がある。それが、今回のテーマである「マーケティング」だ。
OPINION1の酒井穣氏は「マーケティングの知識は、人間の本質について考えることにとどまらず、それをいかに実務に応用するかという方法論の体系」となっているため、「人事の実務に貢献できるマーケティングの知識は非常に多い」と語る。
重視する指標が、満足(Satis-faction)から多様化する体験(Experience)へと変化しているマ ーケティングから、その思考法を学び、HR領域に転用させることは、人事部門にとっての変革になるのではないか。本特集を振り返りながら、「人事を強くするマーケティング思考」の活用方法を見ていこう。