おわりに 「密」になれない時代のハイブリッド・コミュニケーション
この1年ですっかり定着したテレワーク。だが、その一方でコミュニケーションのとりづらさ、チーム意識の希薄化も危惧されている。
オンラインコミュニケーションを「台詞のみで構成された小説を読まされている状態」だと表現したのは樋口裕一氏(OPINION 3)だ。私たちは表情やしぐさ、あるいは身に着けているものからも相手の情報を読み取っている。相手が困っているようなら「何かあった?」と声をかけ、忙しそうであれば手伝う。こうしてチームや組織は回っていく。しかし、オンラインだと本人が声を上げないとそれには気づけない。読者の周りでも再び対面中心へと戻り、コミュニケーションを「密」にしたいという要望が高まっているのではないか。