CASE2 三原台中学校|登校後のチェックで生活習慣を見直す 地域とともに進める “みんいく(眠育)”の取り組み 藤井清司氏 堺市立三原台中学校 生徒指導主事
子どもたちに睡眠の重要性を伝え、正しい睡眠がとれるよう教育していく――。
そんな「眠育」を実践しているのが、大阪・堺市の三原台中学校である。
2015年にスタートしてから、いまや地域ぐるみの活動につながっている眠育について、担当の藤井清司教諭に聞いた。
不登校の改善に眠育を導入
「もともと、不登校や生活改善の取り組みをしたいと考えていました。そんなとき、良い睡眠が不登校の生徒にも良い影響を与える、という内容の番組が放送されたのがきっかけで、睡眠を教育に取り入れる検討が始まったんです」
そう話すのは、同校でみんいく(以下、眠育)を推進する生徒指導主事の藤井清司教諭。
当時の生徒指導主任が中心となり、睡眠教育を提唱する熊本大学の三池輝久名誉教授の指導を受けながら、まずは全校生徒を対象にした睡眠に関するアンケート調査を行った。
「調査により、7割の生徒が午前0時前に就寝していることや、年間30 日以上欠席する31 人中、25 人が午前0 時以降に寝ていることがわかったんです」(藤井教諭、以下同)
3つの主な眠育内容
最初は、「睡眠をとらせるのは家庭の仕事では」「そこまで学校が見なければいけないのか」という声もあったが、調査で睡眠と不登校の関係が明確になったこともあり、眠育の導入が進んだという。では、具体的にどんなことを行っているのか。