ART 日本美術家列伝 室町~江戸時代前期篇 江戸幕府の寵愛を受け、画壇の頂点に君臨した狩野探幽 矢島 新氏 跡見学園女子大学 教授
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狩野探幽は前回ご紹介した山雪より一回り年下で、ほぼ同時代を生きている。同じ狩野派の絵師として今日まで名が伝わる2人だが、年長の山雪がやや日陰を歩んだのに対し、探幽は日の当たるところを歩き続けた。
探幽の履歴を振り返ると、11歳(以下年齢は数え年)で徳川家康に拝謁、13歳で二代将軍秀忠の御前で描いて祖父永徳の再来と絶賛され、16歳で幕府御用絵師になっている。まさにエリート中のエリート絵師である。61歳時には法印という絵師の最高位を授かって、文字通り画壇の頂点に君臨した。