寺田佳子のまなまな 第19回 シェア・デザイン代表取締役 麻生次郎さんに聞く 「つながる未来」のデザイン
「自由に改装できるシェアハウス」「LGBTのためのシェアハウス」など、
ユニークなシェアハウスを次々と手掛けるシェア・デザイン。
そこで代表取締役を務める麻生次郎さんが今回の「まなまな」のお相手です。
描いたビジョンを次々とカタチにしていく麻生さんに、
今後のシェアハウスの在り方や、夢を実現する方法を“シェア”していただきました!
50人規模の“ゆるいつながり”
ロードバイクに乗って仮想空間のレースでせっせと汗を流した後は、酸素カプセルに入ってスゥー、ハァーと疲労回復。シェアードキッチンでワイワイ食事を楽しんで、さて、ミュージックルームでドラムを叩こうか、それとも併設のカラオケスナック「来夢来人(らいむらいと) 」のミラーボールの下でノリノリの歌を披露しようか……。
はて、ここはどこ? 私は誰?
思わずこう呟いてしまうその場所は、なんとシェアハウス。今回の「まなまな」のお相手、麻生次郎さんの会社、シェア・デザインがプロデュースから管理・運営まで手掛ける、“シェアレジデンス青葉台”なのである。
玄関を入るとすぐに広がる共用のアスリート・ラウンジには、インドア・バイクがズラリと並び、「トライアスロンに挑戦したい人、集まれ!」をテーマとする本格的なトレーニングから、女性向けのダイエットプログラムまで、入居者を対象にしたさまざまなトレーニングプログラムが提供されている。なんだか「座っているだけで身体がキュッと締まる」ような気分になるのは、私だけかしら?
近頃、一軒家を友達数人でシェアして暮らすスタイルはちょっとしたブームになっていて、コミックやTVドラマのオシャレな舞台としてもよく登場する。しかしここは、企業が企画、管理・運営しているだけあり、規模も設備もダイナミック。こぢんまりしたシェアハウスのイメージとはずいぶんかけ離れていますね?
「独身寮などをリノベーションしています。入居者は50人くらい。ちょうど学校のクラスの規模と同じです」と麻生さん。
へぇ! そんなにたくさん?
「このボリューム感が大事なんです。一軒家に5人しかいないと人間関係が結構難しい。50人もいると、気分が乗らない時はひとりで自分の部屋にこもっていても目立たないし、誰かひとりにみんなが振り回されることもない。存在感が適度に薄まって、いわゆる“ゆるいつながり”がいい感じにキープできるんです」