TOPIC HRテクノロジーコンソーシアム「LeBAC」 第2回 教育AI・ビッグデータ分析WGセミナー 学校+企業でのデータ活用の最新潮流を学ぶ
人事、人材、教育分野におけるテクノロジー活用やデータ分析を
経営的視点から活かすHRテクノロジーコンソーシアム「LeBAC」(HR・Learning Technology & Big Data Analytics Consortium)。
教育、AI、ビッグデータ分析を研究テーマとするWG(ワーキンググループ)セミナーの2回目となった今回は、企業や学校におけるオンラインラーニングツールの活用やラーニングアナリティクスの最新事例が紹介された。
【基調講演Ⅰ】「オンラインラーニングツールを活用した人材・組織開発」
【講師】
日本オラクル人事本部人材・組織開発部担当マネジャー 石田ゆかり氏
日本オラクルクラウド・アプリケーション事業統括HCMクラウド事業本部エンタープライズ営業部部長 小野りちこ氏
グローバルで約14万人の社員を抱えるオラクルでは、20以上のオンラインラーニングツールを運用する。その概要とツールのタレントマネジメントへの活用について解説した。
SNSとの連動
石田氏
オンラインラーニングは、今日ではさまざまな企業で取り入れられていますが、ただ単にシステムを整備しただけでは、なかなか普及しないという面もあります。当社では、そうした課題を解消するため、オンラインラーニングツールを社内のソーシャルネットワークに組み込み、さまざまな情報を必要な時に必要なだけ取り出せる、社員にとって使いやすい仕組みを構築しています。
具体的には、Facebookのような「OSN(オラクルソーシャルネットワーク)」と呼ばれるSNSと、YouTubeのオラクル版ともいえる「OTube」です。
業務では当然メールでの連絡もしていますが、1日にかなりの数のメールを受信する人も多く、重要な連絡が見過ごされてしまうケースもあります。しかし、OSNならば過去の更新履歴も含めスマートフォンでも閲覧できるため、見落としが少なく、業務連絡だけでなく社員間のさまざまなコミュニケーション促進にも役立っています。
OTubeは、ちょっとしたハウツーなどに関して、自由に動画をアップすることができます。1~2分程度の動画が多いのですが、長時間の動画をアップすることも可能です。オンラインラーニングツールの使い方、活用の仕方なども紹介しています。
グローバルでの業務サポート
石田氏
グローバルでの業務やコミュニケーションに役立つオンラインツールもあります。
「GlobeSmart」は、異なる国や文化のスタッフと仕事をする時に役立つツールです。このツールは、各国の文化や習慣、スタッフのものの考え方の傾向などを見たり、GlobeSmartProfileというアセスメントに回答することで、自分自身の働き方の傾向を他者と比較することができます。例えば、1カ月後に中国で現地スタッフと共に働くことになった場合、あらかじめ現地の文化、習慣の違いやスタッフの傾向をつかんでおくことができ、実際に現地に赴いた時も短時間でお互いの理解を深めることができるようになります。このツールは同じ日本人同士であっても有効で、コミュニケーションのとり方や仕事に対する考え方に違いがあることが分かり、そのギャップを埋めるためにはどのようなアプローチがよいか、アドバイスを得ることができます。