めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第47回 情報大爆発時代に 情報を使いこなす!
ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。
本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた情報のプロが、最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。
いつの時代も、年の初めというのは新たな気持ちで仕事に臨める。2017年はアメリカの新政権誕生だけでなく、日本でもさまざまな規制改革トレンドがあり、「変化」が目白押しである。今年も読者の皆様と共にビジネストレンドを読み解くべく、頑張っていきたいと考えている。
さてここ数年、感じていたことがある。それは「情報大爆発時代」「情報洪水」と形容される昨今において、どのような情報を見ればよいか迷っている人が増えているのではないか、ということである。
インターネットがない頃から仕事をしている立場からすれば、ずいぶんと贅沢な悩みではある。だが、情報収集手法のセミナー講師業務などを通じて、多くの企業の方からこの悩みを打ち明けられる。
私個人としては、昔も今も「見なくてはならない情報」の種類自体はそれほど大きく変わっていないと思っている。人事担当者も多くのビジネスパーソンも、定点観測される情報を決めていくことをお勧めしたい(ご関心のある方は拙稿「トレンドを知るためのビジネス情報収集手法」※をご覧いただきたい)。
一方、NHKが5年に1回発表している「NHK国民生活時間調査」の2015年の調査結果によれば、新聞の購読率は減少傾向にあり、20代以下の平日の新聞閲読率は1割未満という結果が出ている。30代40代も大きく減少している。だが、私が注目しているコンサルタントやアナリストの多くは、毎日2紙以上の新聞や業界紙に必ず目を通している。試行錯誤の結果、新聞紙面を読み込み、情報を俯瞰するという行為に戻っている人も多いようだ。
私見だが、「本を読む」「新聞を読む」といった紙媒体でアナログ的に情報を収集するという行為は、今もこれからも非常に重要だと感じている。「広く捉える」という行為は、ネット検索だけでは難しい部分があるのだ。
ここで人事担当者に注目していただきたい「情報を読み解く」ための書籍を分類しておこう。
① コンサルタントによる指南書
②「 目利き」による指南書