アメリカ人が見る、日本人の未来 厚切りジェイソンが斬る “Why Japanese People & Company!?”
お笑い芸人として活躍しながら、IT企業の役員も務める厚切りジェイソン氏。
来日して5年、Twitter ではフォロワーの人生相談にも応じていた氏が、日本企業やビジネスパーソンの今と未来を、過激に警告する!
非効率だし、決めないね
―芸人であり、ITベンチャーの役員でもあるジェイソンさんですが、“Why Japanese Company!?”と思っていることはありますか。
厚切りジェイソン(以下厚切り)たくさんありますよ(笑)。まず効率が悪いことが多い。何でもface to faceでやろうとする。電話やメール、スカイプで済むような内容なのに。それから、何でも100%を求めるところ。残り5%のために、それまでの2倍3倍の時間と労力を費やすでしょ?だったら95%のところで一度相手に見せたりしたほうが効率いいのに、なぜ5%にこだわるのかとても不思議です。あと、稟議書や印鑑も。
―稟議書や印鑑の何がWhy!?ですか。
厚切り
稟議書は、組織の中でグルグル回っているだけって感じがする。印鑑もボス本人が押しているものだとは限らないでしょ?何の証拠にもなってない。会議でも、異なる意見があれば、その場で議論すればいいのに、会議の外の根回しが大事。それならなぜ会議なんてするんだ。みんな暇なのか!稟議書にしろ印鑑にしろ会議にしろ、責任持ちたくないし、決めたくないように思える。早く決めたほうがいいですよ!
―今あるものに、疑問を感じずにいるということですね。
厚切り
まだあります。日本の取引先に何かを提案すると、すぐ「いいですね」「前向きに検討します」って言うけど、実はやるつもりがないこともよくある。「興味がない」ってはっきり言え!
アメリカでは、関心がなければすぐ伝える。それがお互いのためだから。「検討します」なんて返されたら期待して頑張っちゃうだろう?曖昧な態度は、両側にとって無駄なだけだよ!
―無駄なだけ……。
厚切り
無駄だと思いますよ!! その時間を使って他のことができるでしょう?稟議書をグルグル回したりしていると仕事が進まない。
進まないってことは、成長しないのと同じですよね。
日本は成長しづらいシステム
―成長しない、ですか。
厚切り
してないですよ! そういえば、日本の会社の採用の仕方もすごくヘンだと思います。大学での専攻が仕事に関係ないことが多い。学んだことを全部捨てて、また一から教えて仕事させるというのは、大学に行く意味がないでしょう。
アメリカでは、在学中に必死で専門知識を身につけて、入社後すぐにそれを活かす。そもそも「オレが一番だ!社長になってやる!!」ってほとんどの人が思っているから、仕事で成果を上げて、アピールして、より大きな仕事と責任あるポジションを自分から取りにいきます。日本とは新卒の段階で、もう4年の差がついていますよ。だって日本の1年目の社員の仕事は“電話取り”と“お茶汲み”と聞いたことがありますし。