第15回 期待外れの中途採用社員 藤原英理氏 あおば社会保険労務士法人 代表
働く人の価値観の多様化から「働き方」も変化し、現場の管理職の悩みも“イマドキ”なものになってきています。
そんなイマドキな悩みの解決方法を、社労士の藤原先生が紹介します。
第15回 期待外れの中途採用社員
中堅社員の中途採用を行った。面接時の印象は良く、スキル面でも特に問題はなさそうだったので採用したが、入社して働き始めるとどうも期待と違う。任せようと思った業務を断ったり、報・連・相がぞんざいだったり。さらには、業務内容と待遇が約束と違うと言い出す始末。試用期間は3カ月で契約しているが、解雇と判断して良いものだろうか。
見極めが難しい中途採用
採用においては、短時間の面接とペーパーテストだけでその人の実力や人間性を判断しますから、一定の確率で必要としている人材像とのギャップが生じてしまう場合があります。
特に中途採用で幹部候補を採用する場合、必要とされるスキルを持っているかどうかを判断する根拠は、本人の言葉と職務経歴書に頼る部分が大きいので、働き始めてから見込みとの違いに気づくことはよくあります。
また、採用された側も、面接時に聞いていた職務内容とのギャップを感じることが少なくありません。そのため、その会社の独特の風土に馴染めず実力を発揮できないこともあります。