人事の職場拝見! 第56回 オルビス ブランド再構築で社員の意識改革に成功 「変わる人」を評価する人事・研修制度
2014 年にはブランド最高売上高を記録し、ポーラ・オルビスホールディングスの中でも存在感の高まりを見せるオルビス。その原動力は、顧客への新たな価値提案に向けた、社員の意識改革を進める取り組みにある。
お客様のための組織改革
「オイルカットスキンケア」をうたい、多くの支持を集めるオルビス。創業以来、誠実な態度で「お客様中心主義」を貫いてきた。
そうした同社が2012年から本格的に全社で取り組むのが、「ブランド再構築」である。その範囲は、商品やサービスなど対外的なもののみならず内部組織にまで及ぶ。取締役で人事・組織改革部長の福島幹之氏は、
「お客様にもっと喜んでいただける存在となるには、新たな商品やサービスを打ち出す必要がありました。発想や仕事の仕方の革新が急務だったのです」と語る。
チャレンジを評価する環境に
まず、公募で集めたメンバーで議論を重ね、「オルビススタイル」という7つの行動指針を策定した。「NOよりYES。チャレンジの芽を育てていく。」「方程式から抜け出し、仕事を遊ぶ大胆さを。」など、積極性を促す言葉が並ぶ。
人事考課の方法も従来の減点主義から加点主義に変更し、「オルビススタイル」に基づく評価項目も加えた。結果は伴わなくとも、自発的な取り組みやチャレンジしたことを評価する仕組みに変えたのである。