めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第31回 「プレゼン力」を磨く
ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。
本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた情報のプロが、最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。
先月号(2015年9月号)では「話し方」を学ぶ重要性についてお伝えした。「話し方」が生かされる場面は、日々のコミュニケーションはもちろん、会社を代表して人前で講演したり、大勢の前で企画を提案したりするプレゼンテーションの機会に多いだろう。そこで今号は、「プレゼンテーション」(以下プレゼン)に関する書籍を紹介したい。
先日、縁あって日本を代表する某ビジネス誌出版社のセミナー企画担当者と話をする機会を得た。氏曰く、セミナーの評価、顧客満足度を分けるのは、中身の素晴らしさは当然として、「話し方」である、とのことであった。
「あの人は話が上手」という少々抽象的なほめ言葉は、多くの場合、内容より「話し方」をほめているのだろう。「話し方」と「プレゼン力」は結びつけて考える必要がある。
プレゼンについては、本連載2014年6月号でも、“大注目スキル”として取り上げているのだが、注目度が一段と高まっていると感じ、再度紹介する。書籍のトレンドを見ても、ここ1 ~ 2年のいわゆる「プレゼン本」の増加傾向には目を見張るものがある。
その最新の書籍トレンドは、以下に大別される。
①いわゆるカリスマ関連のプレゼン本
②海外のプロフェッショナルによる本
③国内のプロフェッショナルによる本
①については、誰もが知る故・スティーブ・ジョブズが筆頭格だ。今もなお語り継がれる2005年のスタンフォード大学での講演は、2015年に入ってからも解説本『英文徹底解読 スティーブ・ジョブスのスタンフォード大学卒業式講演』が登場する人気ぶりである。