負けないマネジャーのための孫子 第12回 緊急時に動ける組織づくりの教え
普段の積み重ねがあればこそ、緊急事態にも組織を挙げて対応できます。
何の積み重ねが、マネジメントを左右するのでしょうか。
「備え」は平時に行うもの
緊急時に、部下が思い通りに行動してくれないと感じたことはないでしょうか。心当たりのある方は、今月の章句が学びとなります。
業績が順調で平穏な時は、誰しも楽をしたいものです。しかし、そんな時こそマネジャーは、来るべき事態に備えておく必要があります。
「ではマネジャーはいつ休めばいいのか」という声が聞こえてきそうですが、業績目標の達成という重責を背負い、そのプロセスを通して部下育成を図る真摯なマネジャーに、残念ながら休む暇はありません。
孫子とは別の書ですが、約3000年の前の教えにもこうあります。
「安きに居りて危きを思う。思えば即ち備え有り。備え有れば患い無し」(春秋左氏伝・襄公十一年)
3文目は誰もが知る言葉ですが、1行目は意外に知られていません。