人事の職場拝見! Vol.10 モットーは『鉄は熱いうちに打て』 現場で活きる財産となる育成を
ビジネスフォーム事業をはじめ、情報管理ソリューションを提供するトッパンフォームズ。常に新しいソリューションを提供するために必要なのは、自ら道を切り拓く人材だ。そのためには早期からの育成が重要だとして、同社では新入社員育成に特に注力している。その具体策と背景にある思いについて、総務本部に話を聞いた。
新しい時代に自ら道を拓く人材を
「新時代を牽引するリーダー育成のためには、鉄は熱いうちに打つ」――こう話すのは、トッパンフォームズの人事・総務・能力開発業務を担う総務本部長の坂田甲一氏だ。「当社は創業以来“、事務革新のパイオニア”として事業を展開してきましたが、現在歴史的な転換期を迎えています。第一には、ペーパーレスの流れが本格化したこと。そして第二には、事業をグローバル規模へと拡大する局面に差しかかっていることがあります。こういった新しい時代に向けては、自ら道を拓く先導者となる人材が必要です」そこで同社では、各階層の従業員育成の中でも、特に新入社員育成に注力しているという。
その後の財産になる新入社員合宿研修
同社の総務本部は、採用・労務管理担当の人事部、全社員の能力開発担当の能力開発部、総務部からなる。能力開発部が設置されたのは1973年。その当時から行われてきたのが、入社式終了直後の新入社員合宿研修だ。現在は約60名の新入社員が6~7人1組の班になり、7泊8日で寝食を共にする。この合宿では、団体行動のルールや生活上の規律を守るよう厳しい指導がなされる。そのため、最初は新入社員の大半が“やらされ感”を持ってしまいがちだ。しかし、新入社員の姿勢が主体的なものに変わるポイントがあるという。その手助けをするのが、入社3年目から10年目までの若手・中堅社員が務める指導員。各部署から選ばれ、合宿の企画から運営まで全てを取りまとめる。