組織事例(読む・書く・考える) 東京都庁 まずは東京都職員から「言葉の力」を再生する
P40で猪瀬副知事も語る、『言葉の力』再生プロジェクトの柱の一つは、グローバルスタンダードの言語技術の習得を東京都から広めていくもの。
それにはまずは足元からと、三森ゆりか氏を講師に迎え、都庁で働く新人職員や教職員を対象に研修が行われた。
この研修を含め、このプロジェクトについて紹介する。
社会で活躍できる土台は言語技術の習得から
P40から紹介している「『言葉の力』再生プロジェクト」を始めた背景について、知事本局の政策担当課長・田中愛子氏は改めてこう語る。
「若者を中心に“自分の意見を明確に説明できない”など、言語力の低下に伴うさまざまな影響が顕在化しています。中でも象徴的なのが、1人で昼食をとるのが苦痛で、トイレで食事を済ませる大学生が増えているという“ランチメイト症候群”。こうしたことさえ、自分の気持ちや状況などを説明できる言語を持っていれば変わるはずです。猪瀬副知事も、今の若者に、言語技術を基とした、社会に出て活躍するための土台がないことが問題だと捉えており、対策への取り組みを始めました」