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Investigation新卒採用(2012年3月卒業者)に関するアンケート調査結果概要震災発生の年でも、採用は3年ぶりの増加●日本経済団体連合会
日本経済団体連合会は、1274社を対象に2011年3月の新卒者採用の活動の総括を目的にした調査を実施した。有効回答者数は545社で有効回答率は42.8%だった。2011年3月卒業者の採用活動を実施した企業は、95.4%(前年比4.3ポイント増加)となり、震災による採用者数減少が懸念された年にもかかわらず、3年ぶりに増加したことがわかった。前年の採用(2011年3月卒採用)の採用人数に対し、「増加させた」企業は38.1%(23.9ポイント増加)で、「減少した」という企業は前年比32.4ポイント減少の36.3%となった。採用人数増加の理由としては、「業績の回復、事業拡大」が54.5%で最も多く、続く「採用基準に見合う学生が増えた」の14.6%を大幅に上回った。既卒者の応募受付については「既に実施している」と「2012年4月入社対象の採用選考から実施予定」を合わせると68.0%となり、そのうち既卒者を新卒採用と同様の扱いで受け入れる企業は80.7%。ちなみに既卒者を受け入れる企業のうち66.5%が応募条件を設けており、その条件として「卒業後の年数」が73.0%、うち81.3%が「3年以内」と回答した。また、2012年3月卒業採用を実施する企業の割合は、92.5%となった。さらに採用選考において東日本大震災被災学生等に何らかの対応を行った企業は91.7%であり、具体的な内容としては「被災、影響を受けた学生については個別に対応する」が63.9%で最も多く、「選考開始時期を全体的に遅らせた」が48.5%、「エントリーシート等提出書類の締め切りを延長した」が40.0%だった。その他、「東北地方に採用選考会場を設けた」と回答した企業も多く、企業が今期の採用活動においてさまざまな配慮を行ったことがうかがえる結果となった。
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