TOPIC 日本人材マネジメント協会コンファレンス「どうする? 日本の人事」セミナーレポート 差し迫るグローバル化において人事は何をつくり、何を展開するか
去る2012年2月27日、内田洋行 東京 ユビキタス協創広場 CANVASにて、日本人材マネジメント協会(JSHRM)主催のコンファレンスが開催された。「どうする? 日本の人事 ~グローバル競争に勝つための変革とは~」と題し、企業のグローバル化における経営、そして人事の課題となる人事管理・評価・育成について、どのような施策が可能なのか、問題点は何かといった観点から、事例を共有しながら議論が行われた。本稿では、パネルディスカッションについて報告する。
グローバル事業展開において、日本の人事はどう変わるか?
企業のグローバル事業展開といっても、その形はさまざまに異なる。
今回パネルディスカッションの司会を務めた日本人材マネジメント協会 副代表幹事(ジブラルタ生命保険 執行役員)の中島 豊氏は、パネラーの3者が人事を務める企業は、それぞれ特徴的なグローバル事業展開を行っているとし、次のように述べた。「日本板硝子は、グローバルモデルとなる企業を見つけ、そこを買収することによって急速にグローバル展開を可能にしました。これを人事部アジア統括部 部長の梯氏は『革命型』のグローバリゼーションと呼んでおられます。
一方、通常グローバリゼーションとしてイメージしやすいのは、自社のやり方を海外に展開する方法、いわば『進化型』のグローバル展開。これを実践しているのが楽天です。
さらにこの反対方向の『進化型』――海外企業の強み、考え方、モデルを各国に持ち込むことでグローバル展開をしているのがアイ・ビー・エムコーポレーション(以下、IBM)です。この3社で何が違い、何が同じなのか。そして何を学べるのかを議論したいと思います」(中島氏)
これを受けて、3社それぞれのグローバリゼーションの取り組みについてショートプレゼンテーションが行われた。
【ショートプレゼン①】IBMのグローバル事業展開と人事制度
堤 敏弘氏