人事の職場拝見! Vol.9 SPSにとって“人は財産” 成長の糧は「対課題力」「対人力」「対自分力」
サントリーグループ各社の広報・マーケティング支援業務を中心に、文化施設の管理運営等を手がけるサントリーパブリシティサービス。対人スキルを要する業務が多いため、社員にはコミュニケーション能力が求められる。ホスピタリティマインド溢れる人材を輩出し続ける同社の人材開発センターを訪ねた。
各階層に合ったコミュニケーション力を鍛える
今、巷では工場見学が空前の大ブームだ。各地に工場を抱えるサントリーにも、連日多数の見学者が工場に訪れる。そこでサントリーグループが手がける商品の魅力を、会社の顔として余すところなく紹介するのが、サントリーパブリシティサービス(以下、SPS)の社員たちだ。同社は、企業の広報・マーケティング支援業務、サントリーホールや自治体等が運営する文化施設の管理運営、コールセンターの運営等、多彩な事業を展開する。いずれの事業も対人スキルが要求される。管理本部 人材開発センター 部長の島田里美氏は、社員に求める能力について次のように話す。「当社の業務には、お客様の真意を汲み取る高いコミュニケーション能力が不可欠ですが、仕事は、お客様以外にも、同僚・上司・部下など多くの人との連携で進めていかなければなりません。それに階層別に求められるコミュニケーション力も変化します。競争の源泉である人を育てることが会社の成長には不可欠との思いから、今年4月から新しい人事制度のもと、教育研修カリキュラムを刷新しました」(島田里美氏、以下同)同社は、入社3年目でリーダー、早い人では20代で主任というように、若い時から責任あるポジションを任される。年齢や経験を重ねて成熟すれば、メンバーに働きかけ、リーダーシップを発揮しやすい。だが、それを若い時から発揮するために、人間力を強化したいという思いの現れが、同社の教育研修カリキュラムともいえるのだ。