TOPIC 2 「研修効果測定セミナー」レポート 教育研修の効果を時系列で測る “フローモデル”の可能性と事例
去る7月20日、東京都内のエイプルジャパン本社において「研修効果測定セミナー」が開催された。同セミナーは、有限責任事業組合ビジネスリサーチラボが開発した効果測定の枠組み“フローモデル”について説明したもの。フローモデルとはどのようなものか、セミナーの様子と合わせてレポートする。
当日のプログラムは、ビジネスリサーチラボの伊達洋駆氏によるフローモデルに関する説明と、エイプルジャパンの長田太郎氏による測定システムのデモに大別され、3部構成で実施された。
「満足度」ではなく「効果」を
第1部は、「研修業界と効果測定/フローモデルの可能性」と題して、伊達氏から、研修業界の課題と新しい効果測定法について説明があった。それによると、現状の多くの研修では“研修の満足度”ばかりが評価され、“本当の効果”が測定されていないという。「研修効果測定は、研修後のリアクションアンケートによる満足度評価に頼っているのが現状です。しかし、満足度アンケートはもともと高い結果が出やすいようになっているのです。満足度の高い研修を実施しておけば、研修会社も人事部も説明責任を果たしやすいのですが、本当の効果とは“研修内で学んだことを現場で実践できること”であり、その点については十分に測定されていない状況です」そこで、伊達氏は研修の場で効果を測定するのではなく、研修から職場活用までを時系列の流れ(フロー)として捉えて、研修効果を測定する「フローモデル」を開発したという。