アセスメントの効果的な活用が 研修における「気づき・対話・実践」を高める
「人」を多様な角度から客観的に評価するアセスメント。日本能率協会マネジメントセンター(以下、JMAM)では、研修にアセスメントを組み入れることにより、能力開発の効果を高めている。ここでは、同社研修ラーニング事業本部販売促進部の3人に、アセスメントを組み入れた研修の有効性について語り合ってもらった。
なぜ研修にアセスメントを使うのか
――JMAM が研修にアセスメントを活用するのはなぜでしょうか。
山田
アセスメントには、大きく2つの目的があります。1つは適切な選抜・登用を実現すること。もう1つは能力開発の促進です。客観的に自分の状態を知り、成長するために活用するということです。JMAMの研修では、主に能力開発を促進するためにアセスメントを活用しています。学びには動機付けが必要です。受講者にアセスメントの結果をフィードバックすることによって、自分が何を学ぶべきか、あるいは自分をどう変えていけばいいかが明らかになりますので、学ぶ意欲が高まり、結果として研修効果も高まります。
佐々木
アセスメントは本人にとって「気づきのツール」といえます。それに、一般に人は同じ問題点や課題でも、面と向かって指摘されると反発しがちですが、客観的なデータで示されると受け入れやすい。こうした特性を利用して、研修を設計する際には、ここで受講者に気づきを与えたいとか、心理状態を変えたいといったときに、アセスメントを活用しています。