企業事例(読む②) 日立システムアンドサービス 新時代のSEに必要な3つの読む力
システムインテグレーション事業を展開する日立システムアンドサービス。
同社では、SE(システムエンジニア)をソリューションエキスパートと定義し、問題解決能力に優れた人材を育成するための教育を行っている。
新時代のSEに求められる能力を外部環境を読む力、ステークホルダーの気持ち・ニーズを読む力、自分を読む力と位置づけて人材を育成している同社の「読む力」養成の教育体制を紹介したい。
問題解決能力向上に必要とされる3つの力
システムインテグレーションやシステムサービスを主力事業とする日立システムアンドサービスでは、顧客からの要望を的確に“読み”、最適な解決策を提案することを重視している。そのため同社では、3つの切り口から「読む力」を強化しているという。長年同社の人材育成に携わる人財開発部部長の石川拓夫氏はその背景をこう語る。「我々IT業界は順調に市場拡大を遂げてきた業界でしたが、リーマンショックを転機に状況が一変。業界全体が低迷し、それまでの受注請負のビジネススタイルに加えて、自分で仕事を創出するスタイルでのビジネスが求められるようになったのです」(石川氏、以下同)
今やIT業界は海外との競争が激化。価格・技術だけでなく、問題解決能力と提案力が求められるようになった。
同社では提案型のSE育成のため、
①外部環境を読む