What is the merit of reading? 読む力を読み解く──階層別に求められる読む力とは
ビジネスパーソンは、齋藤孝氏が語った「読書力」をもとにさらなる「読む力」を、自身の成長過程に合わせて高めていく必要がある。
そこで、そもそもビジネスに求められる読む力とは何かを掘り下げ、読む力をつけるメリットを理解したい。
そのうえで、どのように読む力を向上させていくべきかを明らかにする。
読書の3つのメリット
現代は、多くの情報であふれていることはいうまでもない。携帯電話などで、どこからでもインターネットに接続し、多くの人の意見やつぶやきを目にすることができる。だが、このように大量の情報を「見る」ことと、「読む」ことは異なる。
文章構造を持たない短文や見出しなどを「見る」だけでは「読む」ことにはならない。しっかりと文意をつかむためには、ある程度ボリュームのある文章を読みこなすことが必要となる。
読みこなしていけば、文章を読む力、「読解力」がつく。読解力はすべての読む力の出発点ともいえるもので、その強化に欠かせないのが読書である。
読書のメリットは、主に3つある。1つは、論理的に考える訓練になること。書籍の中には論理が難解なものもあれば、読み慣れない語彙を使っているものもあるだろう。だが、そこを何とか論理を追って、文意を考え、時には頭の中で図式化する――そうした読みこなす努力の繰り返しが、論理的な思考力の強化に役立つ。