職場報告1 切磋琢磨できる風土づくりが グローバルな職場の必須条件
日本電気(NEC)のグローバルキャリアクラウド事業部は、今年4月に設立された部門。NECのグローバル化を牽引する存在として、社内外の外国人と仕事を共にする部署だ。語学の問題は助け合うことで解決し、仕事に関する姿勢については、外国人から良い刺激を受けているという同職場の様子を紹介する。
海外展開に必須のツールは英語
1899年、日本初の外国資本との合弁会社として設立された日本電気(以下、NEC)。創立時より海外企業と密接な関係を構築してきた同社は、現在では国内はもとより、アジア、欧米、ヨーロッパ、中南米など、グローバルに事業を展開する。中でもワールドワイドなビジネスを展開する通信事業者を顧客に持つグローバルキャリアクラウド事業部は、業務の特性上、海外の現地法人とのやり取りが多く発生する。同事業部長の菅田建氏は、職場の現状について次のように話す。「現在、当部署には約60名が所属していますが、そのうち外国籍の社員は4名(韓国、イギリス、中国、中国生まれアメリカ育ち)。若手社員からマネジャークラスまでさまざまです。皆、日本語が堪能ですので、コミュニケーションは基本的に日本語。同じゴールに向かって仕事をする間柄ですから、国籍の違いを意識することは、お互いにほとんどありませんね」とはいえ、同社ではビジネスパートナーの多くが海外の現地法人ということもあり、電話での打ち合わせは基本的に英語。メールを複数人に同時送信する際にも、メンバーに1人でも日本語が使えない人がいれば、自然に英文になるため、1日のメールの半数以上が英語だという。「週報やプロジェクト報告書など、社外でも共有する可能性のある書類も、英文での提出に移行しつつあります。それに1日に3、4回行われる海外現地法人との電話会議の他、海外から来客がある時には、たとえ居酒屋での飲み会であろうと英語。海外との仕事を前提とした部署ですから、日本人の社員も全員、多少なりとも英語でコミュニケーションをとることができます」