今月のNEWS
「NOMA人材開発調査」を分析して
浮かび上がった能動的な人材を切望する観点
●日本経営協会
日本経営協会では、「NOMA 人材開発調査」を実施した。同調査は、企業・団体に2800 通の調査用紙を発送。有効回答数は283 通、回答率は10.1%だった。今回の調査の内容は、〈人材開発の方針と取組状況〉〈人材開発の内容・手法について〉〈社員構成と人材開発後のケアについて〉の3分類。これらの内容を24 項目の設問を用意し、調査している。
自組織内に人材開発・教育・研修を担当する部署が「ある(79.5%)」と回答したところは前回調査より1.4 ポイント増加。また、今後の重点的な教育・研修対象は①「中堅社員」(52.3%)、②「若手社員」(51.9%)、③「新入社員」(50.2%)であることがわかった。人材育成に関する目標について尋ねたところ、①「長期的・計画的人材の育成」(61.1%)、②「自立行動型人材の育成」(57.2%)、③「管理職層の能力向上」(50.9%)となり、前回調査から、2 位と3位の順位が逆転。企業が能動的な人材を切望していることが浮き彫りとなった。
また、今後力を入れたいと考える教育・研修テーマについて聞いたところ「マネジメント能力」が67.1%、「コミュニケーション能力」が59.7%と、過半数を占め、「業務に関する専門能力」「リーダーシップ」「課題達成能力」と続いた。
その他、今後研修対象としてゆとり教育世代に関心が高まるかについて尋ねたところ1位が「意識はしているが研修等への反映は考えていない」が35.3%で、「特に意識していない」30.4%、「研修の質を変える必要がある」21.6%だった。これらから、同協会では、研修対象としてゆとり世代が注目される可能性のある結果、として見ている。
同調査によると、年間予算の削減傾向は依然として続いており、「1001 万円以上」は、前回調査よりも3ポイント以上減少の38.4%、「1000 万円以下」は9 ポイント増加して56.4%となった。同協会では、本調査結果を『人材白書』として発表する予定。
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社団法人日本経営協会 総務本部