今月のNEWS
外国籍高度人財・留学生のさらなる獲得・活用の促進を提言グローバル人財市場の構築をめざす“人財開国”を
●経済同友会
経済同友会は、外国籍高度人財の獲得・活用の強化に向け検討を行い、現状と課題の整理を行うとともに、実現に向けた示唆を報告書として取りまとめた。
同会ではこれまで、「2011 年度・2012 年度人財育成・活用委員会」を発足し、企業競争力向上のために、ダイバーシティ促進(多様な人財の活用)および、企業におけるグローバル人財の育成・活用とグローバル人財市場の構築により、継続的なイノベーションを起こし、グローバル競争に向かっていくための検討を行ってきた。
今回の報告書は、同委員会により取りまとめられたもの。ここでは、獲得を強化する外国籍高度人財を「国内の資本・労働とは補完関係にあり、我が国に競争力の強化をもたらすと共に、日本人との切磋琢磨を通じて、国内労働市場の生産性を高めることが期待される人財(企業内においては意思決定メンバー以上を想定)」、留学生を「日本人学生との切磋琢磨を通じて、日本人学生の競争力強化を促し、将来の高度人財候補となり得ると同時に、帰国後も自国のリーダーとして二国間の関係向上に貢献する人財となり得る優秀な学生」と定義した。
報告書では、行政、企業、教育機関それぞれの課題と、実現に向けた具体案を示唆。
企業に対する具体案としては、
・人事システム・業務フローの“見える化”を進め、能力・業績による評価・報酬を行う仕組みへの変革を急ぐ
・国籍・性別・年齢等に左右されない実力主義を徹底し、本社機能、意思決定ボードに外国籍人財を登用・活用し、グローバル化の段階に合った適材適所の人財配置を行う
・自社を「発展空間」と捉えてもらうために、キャリア見通しを明確に伝え、複線型キャリアを用意し、OJT による育成のみでなくスキル・知識・技術の研修を充実していくなどを提案した。
※人財/通常使用する「人材(Human Resource)」を、資産、財(たから)という意味を込め「人財」と表記している。