連載 人事の職場拝見! Vol.23 エムティーアイ 事業部ニーズをスピーディーに吸収 急成長の組織を“研修”で支える
音楽、ヘルスケア、電子書籍、生活情報、エンターテインメントなど、さまざま情報
をモバイル・コンテンツとして提供するエムティーアイ。事業の拡大に比例して、従
業員数も急増している。この急成長を支える人材開発部の取り組みに迫った。
人材能力の向上に特化した専門部隊
有料配信会員数804万人(2012 年6月現在)と、国内最大級のモバイル・コンテンツ企業へと急伸しつつあるエムティーアイ。この5年で従業員も毎年約100 名ずつ増え、人材育成の基盤づくりが急務となった。
そして2010 年9月、人材能力開発と育成に特化した部門として人材開発部が新設された。部長である藤井久仁子氏は語る。
「私たちの事業は在庫を持つ性格のものではありません。人が生み出したもの、その全てがビジネスとなります。ですから、会社が社員の能力を鍛え、それを強化することは当然のことです。そこで、これまでの体制を強化することを目的に、人事部とは分離した別組織として、人材開発部を設置しました。
私たちがめざす人材像は、『変化を前向きに捉え、前進する人』。変化に適応し、自らビジネスを変えていける人でなければ、この事業は伸ばせないと考えています」
そのため、まずは社員が学べる機会を増やそうと、研修の種類や数を増やすことにフォーカス。1年目の研修は714本にも及んだ。また、1本の研修は1時間から1時間半程度と短時間に設定し、業務との兼ね合いを考慮した。取り組みは実を結び、改革2年目には研修725 本、延べ参加者は1万人を超えている。