TOPIC① MALLラーニングイベントレポート ソフトバンクグループ流 研修開発・内製化プロセスの探究
リーマンショック以降、もっぱらコスト削減の要請から「研修を内製化する」「社内講師を育てる」という動きに社会的関心が高まってきている。そこで今回は、2013年4月26日、経営学習研究所(MALL)と、日立ソリューションズの共催により大盛況のうちに執り行われた標記セミナーの模様をダイジェストでお届けする。
【はじめに】研修内製化の何につまずくのか?
リーマンショック以降、コスト削減の要請もあり、大企業を中心に「社内講師を育て、デビューさせる」という動きが本格化してきている。今回のセミナーに約230名もの人が集まっていることからも関心の高さがうかがえる。
しかし、いかに普段から業務上でプレゼンテーションの場数を豊富に踏んでいる社員といえども、そのまま研修講師として登壇してしまうと、うまくいかないのが現実だ。 本セミナーでは、最初に経営学習研究所代表理事である中原淳氏が、現状の課題を解説。講師未経験者がいきなり社内講師としてデビューした際に陥りやすい、次の4つのパターンを紹介した。
①詰め込みプレゼン症候群:何を伝え、何を伝えないかの方針がなく、あれもこれもと詰め込み過ぎる。
②ビジネスプレゼン症候群:クライアントがそのまま起案に使えるような詳細なプレゼン資料を用意してしまう。
③しゃべり倒し症候群:受講者からの反応が怖くて、自分一人でしゃべり続けてしまう。
④謙遜し過ぎ症候群:「私などがこのような場に立つなど誠におこがましいことで」などといったエクスキューズを続けてしまう。
このような症候群の発生を避け、効果的で安定した内製研修の運営と社内講師の育成を図っていくためには、実は「教える」ということ自体を「教える」仕組みが必要となるようだ。
「本日は、研修の内製化に4年にわたって取り組んできたソフトバンクグループの事例を皆さんと学んでいきたい」と中原氏は結んだ。