CASE.2 ソフトバンクグループ 社内認定制度にまで! 熱い想いを持つ社員と人事が二人三脚で内製化に取り組む

ソフトバンク(本社:東京都港区)では、人材育成を目的とした企業内大学ソフトバンクユニバーシティの半分の研修を内製化。社内講師認定制度も設け、年齢・職種を問わず多彩な講師が活躍している。なぜ内製化に成功できたのか。理由を探った。(同社の研修内製化については本誌2013年7月号TOPICにも掲載。)
●背景能力ある社内人材を活かせないか
「その時の光景が忘れられない」。現・人事本部 人材開発部長の源田泰之氏は、営業の第一線から人事に異動となった後、企業内大学ソフトバンクユニバーシティ(SBU)のリーダーシップ研修を担当した。依頼したのは著名な外部講師。しかし、目の当たりにしたのは「リーダーシップが講師ご本人から全く感じられない」という驚きの事実だった。「リーダーシップのない方がリーダーシップを教えられるのだろうか。そんな素朴な疑問を持ちました。もちろん、名選手は必ずしも名監督にあらずで、教えることと実践することは違うのかもしれません。しかしいずれにせよ、あれが研修内製化のきっかけになりました」
では、リーダーシップのある人間はどこにいるかと考えた時、「自分の周りにいる。また、約2万人を有するグループにはさまざまな能力を持つ人材が在籍している。彼らの経験とノウハウを伝えることができれば、今まで以上に内容の濃い研修になるのではないか」── 源田氏のこの着想が研修内製化の第一歩となった。
当時、ソフトバンクでは研修をほぼ全て外部に委託していたため、源田氏たちにとっても研修は「受けるもの」であり、「するもの」ではなかった。全くの手探り状態だったが、それでもとにかくやってみようと、源田氏は人事の仲間と一緒に研修を開発してみることにした。ノウハウがない最初のうちは、外部ベンダーの力も少し借りた。最初につくったのは「プレゼンテーション研修」である。ソフトバンク社内には、ビジュアル等を駆使して相手を惹きつける独特の“プレゼン文化”が存在する。まずはそれをノウハウ化することにしたのだ。開発に携わり、講師役にもなった人材開発部課長の武田健佑氏は「本当に受講者が集まるのか、満足してもらえるのか。不安はすごく大きかった」と振り返る。研修初日は緊張しながらの登壇だったが、フタを開けてみると大成功。受講者アンケートにも好意的な声が圧倒的に多かった。それを追い風に、2009年から本格的な研修内製化をスタートさせた。
●研修のコンセプトソフトバンクらしさを注入
現在、SBUにおける研修全80コースのうち、およそ半分を内製研修が占め(図1)、キャリアデザインやメンタルヘルスなど、特別な資格や知識が必要なもの以外は外部研修会社に依頼していない。

内製している研修メニューには「目指せ!プレゼンの達人“SB”流プレゼン作成ワークショップ」「発想トレーニング~ideaPicnic」など、いずれも実践的でオリジナリティ溢れるものが多い。ちなみにideaPicnicとは、ある社員が学生時代から行っている発想法のワークショップで、非常に人気があるという。