第18回 中途採用のオンボーディング施策
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中途採用のオンボーディング施策
中途採用した社員の早期離職などの問題を踏まえ、受け入れから定着、早期段階での即戦力化を行うための施策として、オンボーディングの重要性は日増しに高まっています。
さらに、コロナ禍によるテレワークの普及に伴い、オンボーディングにも従来とは異なるアプローチや新たな施策が求められています。企業はいかに策を講じるべきでしょうか。
01 中途採用者へのオンボーディング施策は既存社員にも
中途採用者のオンボーディング施策は、中途採用者だけではなく既存社員にも実施することが求められる。中途採用者の組織への適応を阻害している要因は、既存社員との間に生じるものも多い。既存社員にとって中途採用者は、よそ者であり、ライバルになる。それゆえ、既存社員の「お手並み拝見意識」は、積極的なコミュニケーションを阻害し、中途採用者と既存社員の心理的溝を深める。それが、中途採用者の組織不適応を引き起こす。
組織には、既存社員の「お手並み拝見意識」を取り除き、中途採用者を仲間として迎え入れてくれる中途文化を醸成することが求められる。そのためには、中途採用者が配属される部署の管理者や既存社員に、中途採用者がどのような課題に直面し、どのようなサポートを必要としているのかを事前に教授する場や、中途採用者の適応課題の克服サポートを奨励するしくみづくりが重要となる。
「中途採用者に選ばれる会社」になるためには、中途採用者へのオンボーディング施策の充実化と同時に、管理者や既存社員への拡大化も不可欠となる。
尾形 真実哉氏