おわりに リーダーの睡眠と睡眠マネジメント
睡眠の質を高めるには
心身の休息だけでなく、免疫力を高めたり、記憶を整理して定着させたり、病気のリスクを軽減させるなど、様々な役割をもつ睡眠。ビジネスパーソンのなかでも特に、心身共に大きな負担がかかりながらも高いパフォーマンスが求められるリーダーには、もはや“睡眠力”は必須のビジネススキルだといえる。
睡眠力を高めるためには、「時間」と「質」の両面から考える必要があるだろう。まず睡眠時間については、病気のリスクを軽減させるため、また睡眠負債を抱えないためにも、7時間は確保したい。いかに睡眠を大切にし、この時間を確保するため仕事の仕方や生活習慣を見直していくことができるのか。それが、「時間」の観点で睡眠力を高めるために、求められていることだ。
だが、いくら睡眠時間を確保しても、目覚めが悪かったり、日中頭が働かないというようなことでは、睡眠の効果は十分に発揮されているとはいえない。そこで重要なのが睡眠の「質」の観点である。
睡眠の質を高めるには、「夜になったから眠くなる」という体内時計による働きと、「疲れたから眠くなる」という働きを促すための生活習慣の改善が必要になる(友野なお氏、OPINION3)。睡眠にいたるまでの体と脳のメカニズムを意識し、起床後、また日中や就寝前の活動などについて、一つずつ実践してみてほしい。