TOPIC HRD JAPAN 2007(第26 回能力開発総合大会)開催報告 全37 の会議セッションに前年を上回る来場者が参加
2007 年2 月6 日~9日の4 日間、横浜市・パシフィコ横浜会議センターでHRD JAPAN 2007 が開催された。HRD JAPAN は、企業の組織・人事、人材開発の方向性や戦略について情報交流を図り、人を軸とした経営革新を推進することを目的に開催するもの。今年度は前年を1000 名以上上回る約6300 名の参加があった。この大会の様子をリポートする。
企業の将来を考えるテーマに関心が高かった
4日間の日程のうち、2日目以降は会議セッションが行われた。A からFに分かれたセッションでは、テーマに合わせた発表がなされていた。今年のHRD JAPAN の人の流れを見ていくと、そこには“失われた10 年”と“2007 年問題”への関心が浮き彫りになったといえる。
『ミドルの育成』や『次世代リーダーの育成』は、いまやHRD JAPANの定番的テーマ。にもかかわらず多くの参加者を集めたことには、企業の将来のことを考えようと思った人たちが大勢いたことにほかならない。
また、モノづくり系のプロフェッショナル人材の育成も、HRD JAPANでは定番になっている。モノづくり大国日本の企業には、伝承していかなくてはならない諸問題が多くあり、それに危機感を持っている企業も多いはずだ。そのような企業にとってこのセッションは、大いに参考にしたいテーマであったようだ。
昨年を1000人以上上回る参加者を動員したのは、大会の統一テーマである“強い組織と個人の持続的成長”にあるという見方もできる。
組織が強くならなければいけないのは当然だが、働く個人も強く自立し成長していかなければならない。組織と個をどのようにリンクさせればよいのかという問題は、企業の人事・人材開発部門の方たちにとって、共通の悩みになっているのだと推測された。
展示コーナーやブースの賑わいも目立った
開催中、会議セッションのフロアにはコンテンツやアウトソースのツールを扱う会社を中心に、多くのブースが出展した。今年は今まで以上に、関心を持って足を止めている人が多かったように感じた。とくに、e ラーニングやmラーニングのコンテンツを扱うブースも目立ち、人材教育の方法の多様性が見て取れた。