「お客様第一主義」の 実現に向けて教育の果たす 役割とは何か?

「お客様第一主義は企業にとって当然の姿勢。お客様の支持を得なければ企業は立ち行かない」経営トップがこのような発言をするのは当たり前といってもいいほど、現在では「お客様第一主義」は浸透した考え方となった。お客様第一主義に関する小冊子をつくって全従業員に配布し、携帯させるという企業も多い。ところが昨今、食品メーカーのずさんな管理体制が露呈した事件や、偽装表示事件、リコール隠し問題、耐震偽装事件など、さまざまな企業の不祥事が明らかになった。このような事件を人材開発の観点から見たとき、1つの共通点が浮かびあがる。それは企業の中に早くからCS 担当部門がありながらも、お客様満足を基盤とした人づくりが成されておらず、お客様満足が企業風土・文化にまで醸成されていなかった。つまり、お客様満足が根付いていなかった、ということだ。もう一段かみ砕けば、「CS 人材」がまったく社内に育っていなかったということになる。先述のような企業は極端にしても、CS 経営をかかげ、CS 教育を導入したものの、うまく機能していない、社内に根付かない、といった話をよく耳にする。こうした状況に対し、人事、人材開発部門は何ができるのだろうか。

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