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Research
「障害者雇用及び特例子会社の経営に関する実態調査」結果 上場企業の「障害者雇用率2.2%以上」は14.4%にとどまる
●野村総合研究所/NRIみらい
野村総合研究所とNRI みらいは、2016 年7 月下旬から9 月上旬にかけて、上場企業を対象とする「障害者雇用に関する実態調査」と、特例子会社を対象とする「障害者雇用及び特例子会社の経営に関する実態調査」を実施、12 月に結果を発表した。
2018 年度には、障害者の法定雇用率の算定基礎に精神障害者が加わることによって、法定雇用率の引き上げが予定されている。このような背景もあって、特例子会社の設立等により、積極的に障害者雇用の促進に努める企業が増加傾向にある。
しかし、今回調査に回答した上場企業233 社のうち、6 割強を占める「特例子会社を持たず自社で障害者を雇用する」上場企業146 社において、現行の法定雇用率(2.0%)より高い、2.2%以上の雇用を行っている割合は、14.4%にとどまっている。このことから、今後、法定雇用率の引き上げがあった場合、8 割以上の特例子会社を持たない上場企業は、対応を求められることになる。
そうした上場企業が挙げる、障害者が担当している業務の運営に関する課題には、「法定雇用率の維持・達成のために必要となる障害者採用数の増加」(56.5%)が最も多く、次いで「自社で働く障害者の人材確保・育成」(51.3%)。今後は、働く障害者の人材確保が一層厳しくなることが予想されている。
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