人事の職場拝見! 第67回 イーソル 社員を巻き込み、プロセスを重視 コミュニケーション力を高める施策づくり
組込みソフトウエア開発のイーソルでは、社員参加型のプロジェクトを立ち上げ、人事関連の施策
づくりを行う。その取り組みは、コミュニケーション力の向上や組織活性化にも効果を発揮する。
社員参加型の施策づくり
電子機器に欠かせない組込みソフトウエアを中心に、さまざまなシステムを開発するイーソル。エンジニアが社員の9割を占め、少人数で開発チームを組むことも多い。単身で顧客の拠点で開発に従事するケースもある。
「メンバー一人ひとりの能力の発揮が大きく問われるため、人材価値の向上、理念の共有、生産性の高い働き方の実現が常に求められています」と管理部人事課課長の丸島康弘氏は話す。
そこで社員の育成では、等級や職位に応じたスキル・要件を明確にし、人材育成の体系化や、新人OJT 制度・メンター制度・自己申告制度といった、成長を後押しする制度の整備を進めてきた。
また一方で、積極的に社員を巻き込みながら、納得度の高い人事施策を新たにつくり上げた。取り組みの内容や効果を紹介したい。
自分たちでつくった企業理念
まず取り上げたいのは、2011 年に行われた経営理念“eSOL Spirit”の刷新である。
「会社の姿勢を表し、身近に感じられ、かつ覚えやすく分かりやすい言葉を、経営陣だけでなく社員からも募りました」(丸島氏)