おわりに リーダーシップは リーダーだけのものではない
結局のところ「新潮流」とは
本号で「333号」を迎えた。そこで特別企画として「リーダーシップトレンド2016」と銘打ち、最新のリーダーの在り方や、リーダーシップ開発手法の新潮流について追った。
結局、新潮流とは何を指すのか。「リーダーシップ研究の変遷と新潮流」31ページから図として再掲し、主に①②について振り返る(順序は入れ替えている)。
①公式なリーダーの役割変化
Trend1のリンダ・A・ヒル氏と、Trend2のシンシア・マッコーレイ氏はどちらも、①の「多くの人材からリーダーシップを引き出す」ことについて言及している。リーダーシップは、もはやリーダーだけのものではないのだ。特にヒル氏は、「集合天才」を引き出せる環境づくりこそが、継続的なイノベーションを生み出すとし、研究を続けている。
CCLのシンシア・マッコーレイ氏は、グループでリーダーシップを発揮する際のモデル「DAC」を紹介。D(方向性)、A(連携)、C(コミットメント)の3点で、皆でグループの状況をアセスメントし、低いところについても皆で検討・内省し原因を特定。改善方法を決めて実行していく、というものである。