おわりに 主張する技術と 主張できる土壌
成果に関わる3つの技術
きちんと言うべきことを言わなければ、コンフリクト(対立)の解消も、交渉ごとも進まない。だが多くの日本人が、相手にとって耳の痛いことを伝えたり、人に物を頼んだり、逆に依頼されたことを断ったりするのを苦手とする。プレゼンも、苦手とする人は少なくない。だが、これらのスキルは成果に直結するものだ。
そのため、これら“主張”に関する3つの技術―コンフリクト・マネジメント(含む交渉術)、アサーティブ・コミュニケーション、プレゼン能力の高め方について取材を進めた。それぞれポイントを振り返る。
①コンフリクト・マネジメント
鈴木有香氏(OPINION1)によれば、コンフリクト・マネジメントの最初のポイントは、コンフリクトを6つの観点で分析して全容をつかむこと。その後、Win-Winで“協調的”な解決に向け信頼関係を築き、互いに自由に発想しながら建設的な提案をし合っていくことだという。
しかし、そうしたスキルだけでは、実は根深いコンフリクトは解消できない。解消するには、お互いを信じて、かつ皆で話し合うことで解決されることを信じるマインドが不可欠だとも鈴木氏は指摘した。