おわりに 変化が激しくとも進んでいける 組織・個人のために
新年号は「HRトレンドキーワード」として、今、企業や組織の人事・人材開発部門が知っておきたい話題を取り上げた。それぞれ簡潔に振り返ろう。
【①パフォーマンスにつながる学習設計】
教育企画やその担い手の在り方・役割が近年大きく変化していると指摘したのは、海外の人材開発動向に詳しい中原孝子氏(26ページ)だ。
これまで人事・人材開発部門が把握できたのは、自分たちが提供する研修などのフォーマルラーニングだけだった。しかし、現業の中で起きているインフォーマルな学びも合わせて把握し、パフォーマンスとラーニングを近づけていかなくてはならなくなっている。それを可能とするシステム「xAPI」が近年、注目を集めているというのである。
テクノロジーの進化を理解することも、今後の企業内人材育成の考え方や最適化に大きく影響を及ぼしそうだ。
【②シリコンバレー企業のHRトレンド】
1990年代後半以降、世界に激しい変化を引き起こしているのはシリコンバレーの企業群だ。人事・人材開発の方法も変化に対応させているに違いない。そこで今、特に注目されているトピックを聞くと、特に①パフォーマンスマネジメント、②データの活用、③ダイバーシティとインクルージョンの3つであると、シリコンバレー企業の1社、ネットアップ社のグウェン・マクドナルド氏(人事担当上級副社長、30ページ)は言う。