組織と個人の問題に効く! 心理学ミニゼミナール 第2回 プライミング効果
心理学の理論は、人事・人材開発の仕事にとって重要な手がかりです。
そこで、“使える”知見を、心理学ジャーナリストの佐々木正悟氏が解説します。
[第2回 プライミング効果]
いったん離れると○分もムダ
仕事中につい中断して、気がついたらよくわからないことをしていた、という経験が一度もない人はいないと思います。ちょっとくらい仕事を中断して息抜きするのは、悪いことではないでしょう。でもこれが、意外とムダが大きいようなのです。
仕事術系インターネットマガジン『ライフハッカー』に、関連記事がありました※。引用すると、「仕事を中断し、仕事のリズムを取り戻すまで、平均23分15秒も必要だということもわかりました」とあります。
仕事を一度中断したら、リズムを取り戻すまで23分以上!しかも平均です。これ以上かかることもざら、というわけです。
これはあくまでも私の例ですが、だいたい25分間あれば、この連載を1本書き上げられます。その25分前後を失われてしまうというのは、1日の中でも、大変大きな生産効率の低下です。