第8回 スマホ依存症? 藤原英理氏 あおば社会保険労務士法人 代表
働く人の価値観の多様化から「働き方」も変化し、現場の管理職の悩みも“イマドキ”なものになってきています。
そんなイマドキな悩みの解決方法を、社労士の藤原先生が紹介します。
第8回 スマホ依存症?
ますます普及が広がるスマートフォン。当社では業務で個人所有のスマートフォンを利用することを禁止していない。しかし、業務時間中に友人や家族とメッセージのやり取りをしているように見えるし、どうも業務と私用の区別がつきにくい。トイレで長時間スマホゲームをしている人がいるという噂もある。どうすればいいだろうか。
便利な反面、“依存症”の懸念も
スマートフォンは出先でのメールチェックや調べ物に便利で、さまざまな業務にも活用できることから、7月号「スマホアプリで連絡事項」でお話ししたBYOD(Bring Your Own Devise)の流れと共に、職場への持ち込みを認めている職場も多くなっています。
とはいうものの、業務に直接関係のない利用はもちろんNG。しかし、ダメだとわかっていてもついつい手が伸びてしまう“スマホ依存症”の人も増加しており、これが職場で問題になりつつあります。
私的なメッセージのやり取りをするだけでなく、トイレやロッカーでゲームに興じる、デイトレーディングに夢中になる―などなど。スマートフォンのいくつかのゲームやアプリケーションには、確かに“中毒性”がありますから、業務中でも我慢できなくなる人が出てくるでしょうし、職業倫理の意識が高くない人は、上司の目を盗んでスマホに触ってしまうかもしれません。
また、スマートフォンはどこにでも持ち歩けますので、上司の目が届きにくく、私的利用なのか業務利用なのか、区別がつきにくい。管理するのがなかなか難しいのです。ただし、こうした状態を長らく放置していると業務効率が下がってしまいますし、何よりも職場の規律が保てません。