第5回 部門横断プロジェクトの時間管理と評価 藤原英理氏 あおば社会保険労務士法人 代表
働く人の価値観の多様化から「働き方」も変化し、現場の管理職の悩みも“イマドキ”なものになってきています。
そんなイマドキな悩みの解決方法を、社労士の藤原先生が紹介します。
第5回 部門横断プロジェクトの時間管理と評価
当社では、新規事業開発などで部門横断型のプロジェクトが組織されることがある。いくつかの課からイキのいい若手を集めて進められるもので、今回、自分がそのプロジェクトマネジャーに任命された。やりがいのあるプロジェクトなので、いい仕事をして成果を出したいが、自分自身もプロジェクトメンバーも所属部課の業務があり、時間の使い方や評価の仕方などいろいろと難しいことがあるらしい。どう進めていけばいいだろうか。
プロジェクト運営上の問題点は
所属部課、いわゆるラインのメンバーだけでは難しい仕事がある時に、部門を横断してメンバーを集めたプロジェクトが組織されることがあります。参加メンバーが持つそれぞれのラインの専門知識を組み合わせることで、これまでにない発想が生まれるほか、部門間の連携促進やメンバーの育成にもつながるため、部門横断型のプロジェクトを盛んに活用している組織も多いと思います。
ただし一方で、任命されたメンバーたちは通常の指揮命令系統から離れて仕事をするため、プロジェクトの人事的なマネジメントは難しくなります。
では、部門横断型プロジェクトを社労士の視点から見た時の問題点はどこにあるのでしょうか。「稼働時間の管理」と「人事評価」という2つの面から見ていきましょう。