人事の職場拝見! 第51回 すかいらーく グループ共通の育成プログラム構築中 「人の充実」が会社の成長を促す
ガストやバーミヤンなど10 ブランドのレストラン事業を展開し、全国約3000 店舗を運営する、すかいらーくグループ。全ブランド共通の育成プログラムの開発で重視するのは、日々の小さな成長やお客さまの笑顔を糧に、一人ひとりが自ら学ぶ仕組みづくりだ。
クルーから社員まで一貫教育
すかいらーくグループは2014年の再上場を機に、効率性・生産性向上のため、全ブランド統一による戦略へと転換を図ってきた。現在、取り組んでいる新人事制度の構築と、全ブランド共通の育成プログラムの開発もその“戦略”の柱である。
人財本部 ラーニング&ディベロップメントグループ 育成企画チーム リーダーの織部始氏は、「食材の仕入れや生産工場などの効率化も重要ですが、何より人が充実しなければ、会社は成長しません」と話す。
注力しているのが、お客さまに最も近い店舗従業員の教育。クルー(アルバイト・パート)から社員(マネジャー・エリアマネジャー)まで一気通貫した教育体制を構築中だ。
その要は、開発中の7つの階層別ガイドブック。役割ごとに学ぶべきことや基準を明確化した教本だが、「読んで終わり」ではない。まず知識をインプットしたら、記入式のQ&Aで確認。解答に対し、上長からフィードバックをもらう。さらに現場で実践し、課題をクリアすると、上長から承認を得られる。そしてまた次の課題に取り組む。この繰り返しを支える“体感型”の冊子である。
育成企画チームの甲斐巡氏は、「日々の小さな成長をしっかり認め、ほめてあげることがカギ。そして、ただ作業の仕方を教えるのではなく、“なぜその作業が必要なのか”を教えることが大切です」と話す。