グローバル調査レポート 第11回 ~海外の優秀なリーダーはどのようにして誕生するのか~ 世界のリーダー育成のアプローチを学び、結果につながるリーダーシップ開発を探る
グローバルでリーダーシップ開発に優れた企業では、
どのようなアプローチでリーダー人材を育てているのか。日本企業においても、
グローバルで活躍できるリーダー人材の育成が経営課題となっている今日。
リーダーシップ育成の先進企業に共通する特徴を明らかにし、
日本企業における課題克服のカギを探った。
1 はじめに
この調査ではリーダーシップ開発に優れた企業のトップ20を「ベストリーダーシップ企業」としてランクづけすると共に、それらの企業の特徴を分析している。2014年調査のトップ20は図1の通りとなった。
さらに、日本企業全体の平均とトップ20、および世界全体の平均を比較した。それにより見えてくる日本企業に共通の課題と、課題克服のヒントとなるベストリーダーシップ企業のアプローチを報告したい。想いや形はあるが結果が伴わない
2 日本企業の傾向
まず、「全ての階層でリーダーシップ人材が育っているか」を問う設問に注目してみたい。日本企業は、トップ20にもその他の企業の世界平均(以下世界平均)にも大きく後れをとっていることがわかる。(図2 設問1)
ただ、グローバルな人材に関しては、トップ20に近い水準の関心を持っており、人材登用のための計画・評価のプロセス、育成への投資、ハイポテンシャルな人材の特定に関しては、世界平均を超える結果となった。(図2 設問10、18、2、19)