船川淳志の「グローバル」に、もう悩まない! 本音で語るヒトと組織のグローバル対応 第8回 「4.0の英語力」への道(その2)
多くの人材開発部門が頭を悩ませる、グローバル人材育成。
グローバル組織のコンサルタントとして活躍してきた船川氏は、「今求められているグローバル化対応は前人未踏の領域」と前置きしたうえで、だからこそ、「我々自身の無知や無力感を持ちながらも前に進めばいいじゃないか」と人材開発担当者への厳しくも愛のあるエールを送る。
実は「レベル3.0以上」は少ない
「英語ができる」と思われている人でも、本当の意味で「使える英語力」の持ち主かといえば、そうではない。前回紹介した新・船川版「4.0の英語力」でいう、「レベル3.0」以上の実態と課題について考えてみたい。
〈新・船川版「4.0 の英語力」 *TOEICとの関連は本誌11月号・第7回を参照〉
レベル0:英語嫌い(実は義務教育受験英語の影響があることは前回述べた)
レベル1:TOEICでいくら点を取れても(900点台でも)、使えない
レベル2:日常会話(例えば日本で道に迷っている外国人に躊躇することなく、道を教えられる)
レベル3:交渉、プレゼンテーション、ファシリテーションがある程度できる(初対面、しかも複数の相手と共に仕事をすることができる)
レベル4:レベル3の内容を、仮に相手が非協力的であって、敵意を持っていても、そして、いきなり感情的になってしまっても、自分の任務を遂行できる。
前回(本誌・11月号)で紹介した「4.0の英語力」のガイドラインを踏まえて、下記グループ群の中でレベル3、レベル4に該当するメンバーは組織構成員(社員数)のどのくらいいると、読者の皆さんなら考えるだろうか?
〈グループA〉 外資系コンサルティング・ファーム