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平成23年度『能力開発基本調査』の結果公表「労働者全体の能力を高めること」を重視する企業が増加
●厚生労働省
厚生労働省は、国内の企業・事業所と労働者の能力開発の実態を調べる「能力開発基本調査」の結果をまとめた。同調査は、企業の能力開発の方針などを調べる「企業調査」、事業所の教育訓練の実施状況などを調べる「事業所調査」、労働者の教育訓練の実施状況などを調べる「個人調査」で構成されている。「企業調査」「事業所調査」は、常用労働者30 名以上を雇用している企業・事業所を対象に約7000 企業、約7000 事業所を、「個人調査」は調査対象事業所に属する労働者、約2 万人を対象に実施した。
【企業調査】正社員の能力開発の責任主体について、「企業主体で決定すべき(31.9%)」「それに近い(42.6%)」とする企業は、74.5%(前回75.2%)とほぼ横ばいだったが、企業主体ですべきと考える割合は、前回調査の30.4%よりもわずかに増加した。また、正社員において重視する教育訓練対象者の範囲について尋ねたところ、「労働者全体の能力を高める」ことを重視またはそれに近いという企業は56.1%(前回53.2%)となり、「選抜した労働者の能力」を重視またはそれに近いという企業は43.9%(前回46.9%)であった。
【事業所調査・企業調査】正社員の自己啓発に対して「支援している」事業所は66.7%(前回62.2%)となっている。一方、正社員以外の自己啓発に対して「支援を行っている」事業所は41.5%(前回38.0%)となった。支援の内容(複数回答)は、「受講料などの金銭的援助」が80.7%と最も高く、以下「教育訓練機関、通信教育等に関する情報提供」(43.9%)、「社内での自主的な勉強会等に対する援助(42.0%)と続いた。
【個人調査】労働者が受講したOff -JT の内容(複数回答)は、正社員では「マネジメント」が31.7%で最も高く、以下「品質・安全」(26.3%)、「ビジネスマナー等のビジネスの基本」(26.0%)と続いた。自己啓発実施の主な理由(複数回答)は、正社員で「現在の仕事に必要な知識・能力を身につけるため」が86.3%、「将来の仕事やキャリアアップに備えて」が61.4%となった。
問い合わせ
厚生労働省 職業能力開発局総務課基盤整備室
TEL:03-3595-3377